{"product_id":"9784762967856","title":"中國古代における物語の展開","description":"【序章「経・子と史の間」より】（抜粋）\u003cbr\u003e　中国では、歴史書と歴史物語との間に、線が引きにくい。（中略）唐代に国家のもとに「史」という文化的価値が収斂されたことに伴い、国家の正統性を「正史」によって表現することが定まった。北宋の欧陽脩は、「古典中国」における正統理論の中核にあった五徳終始説を否定することで、正統論の担い手を経学から史学へと移行させた。こうして、中国の歴史書は、かくあるべしと国家が考える「歴史物語」を記載していくことになったのである（渡邉義浩〈二〇二二〉）。\u003cbr\u003e　一方、経部や子部の著作で扱われることの多い孔子やその弟子などに関わる言葉や事績は、すべて史実に基づくのであろうか。（中略）\u003cbr\u003e　史部・経部・子部にも、多くの「物語」が含まれていた。それらの「物語」は、どのような必要性から生まれ、広まったのであろうか。本書は、その解明を目指すものである。（中略）\u003cbr\u003e　本書における「物語」とは、以下の三種類である。\u003cbr\u003e\u003cbr\u003e　１．ある事実、あるいは記録に基づき、登場人物に多くの言葉を語らせることで内容を膨らませ、作成者の思想や主張に説得力を持たせる工夫を加える。その中には、孔子や老子といった著名な人物の講話や、他派への攻撃性を持つものもある。あるいは、思想や宗教の世界観や全体像を提示する、仏教の「判教」に近いものもある。これらの物語は、「経」部や「子」部に用いられることが多く、思想や主張に説得力を持たせる。\u003cbr\u003e\u003cbr\u003e　２．ある事実、あるいは記録に基づき、登場人物に多くの言葉を語らせることで内容を膨らませながら、それらを時系列に整理する。さらに、紀年を加える場合もあり、それはとくに「史伝」と呼ぶこともできる。これらの物語は、「史」部に用いられることが多い。\u003cbr\u003e\u003cbr\u003e　３．１・２に比べて遅れて成立し、自覚的に虚構を設定して文学性を持たせる。なかには近現代の「小説」に似たものもある。これらの物語は、「集」部に収録されることが多い。\u003cbr\u003e\u003cbr\u003e　本書は、このような「物語」の定義に基づき、中国古代における物語の展開を追究していくものである。","brand":"汲古書院","offers":[{"title":"Default Title","offer_id":67603803406640,"sku":null,"price":9900.0,"currency_code":"JPY","in_stock":true}],"url":"https:\/\/www.maruzenjunkudo.co.jp\/products\/9784762967856","provider":"丸善ジュンク堂書店ネットストア","version":"1.0","type":"link"}