{"product_id":"9784844137733","title":"翻訳目","description":"2020年に「日本翻訳大賞」を受賞した精神科医・阿部大樹、受賞後初の著書。\u003cbr\u003e\u003cbr\u003e言葉の意味はたえず変わっていく。\u003cbr\u003e書き留められるのは、その一瞬にもっていた意味だけだ。\u003cbr\u003e―――言葉はいつまで、もぞもぞ動く？\u003cbr\u003e\u003cbr\u003e翻訳家（精神科医）が”私的なノート”に書き溜める、\u003cbr\u003e国や地域、時代をまたぐ味わい深いことばたちを、ひろく紹介する、ちいさな目録。\u003cbr\u003e”名無しの翻訳”、”時代とともに消えた言葉”、”意味の移り変わり”など\u003cbr\u003e私たちの、”くちのききかた”からこぼれた60個の欠片を、版画家・タダジュンの挿絵とともにしずかに眺める。\u003cbr\u003e\u003cbr\u003e例１：a three-days sensations／人の噂も七十五日\u003cbr\u003e\u003cbr\u003e逐語訳すると「三日間の衝撃」であるけれども、これは（すこし時代がかった）英語の慣用句で、大きな事件もしばらくすればさっぱり忘れられてしまう、という意味。これを説明するのに、「７５日」と持ってきた辞書は大胆だなぁと思う。\u003cbr\u003e三日天下、三日麻疹、三日坊主などどれも、「早く過ぎること」のたとえ。三日にあげず会う恋人たちなら、ほとんど毎日会っている（たぶん）。三日見ぬ間の桜は、ちょっと目を離したすきに散ってしまった花。ひとの気が変わりやすいことについても使う。\u003cbr\u003e\u003cbr\u003e例２：Fight-or-Flight response／「闘争か逃走」反応\u003cbr\u003e\u003cbr\u003e動物が突然の恐怖を感じると、心拍数は上がり、注意が鋭敏になり、瞳孔が開く。つまり自分の身を守るため、敵と戦うか、あるいは全力で逃げる準備をする。1915年にこれを発見したアメリカの生理学者は、うまい韻を踏んでこの現象に名前を付けた。これの日本語訳もなかなかうまいけれど、翻訳者の名前は伝わっていない。詠(よ)み人(びと)知らずの翻訳である。\u003cbr\u003e\u003cbr\u003e例３：Barometer／アメカゼヲ知ルトケイ\u003cbr\u003e\u003cbr\u003e明治期の英日辞典より。\u003cbr\u003eバロメーターとカナ書きすると本来の意味からは離れて、ひとの反応とか心情を知るための方策、くらいの意味になる。もともとは気圧計のことで、後には風向計のことも指すようになった言葉。\u003cbr\u003e周りの顔色ばかり窺っているひとを、風向計になぞらえて風見鶏と言う。心情がたくさんにあつまると、風や空気に例えたくなるのかもしれない。一人ひとりが思っているのとは違う方向に、どうしてか全体が傾いてしまうこともある。","brand":"雷鳥社","offers":[{"title":"Default Title","offer_id":48537825313072,"sku":"","price":2200.0,"currency_code":"JPY","in_stock":true}],"url":"https:\/\/www.maruzenjunkudo.co.jp\/products\/9784844137733","provider":"丸善ジュンク堂書店ネットストア","version":"1.0","type":"link"}