{"product_id":"9784863857315","title":"詩集 解体の時","description":"生家に行き着いたときにはもう遅かった\u003cbr\u003e夏はとっくに過ぎ去っていた\u003cbr\u003e近所との境を立ち塞いでいたブロック塀さえない\u003cbr\u003e我々の土地は更地となり\u003cbr\u003e誰の地でもない顔をしていた\u003cbr\u003e春が来るたびに雑草の新芽がいっせいに芽吹くので\u003cbr\u003e父が、日なが草むしりしていた庭もなく\u003cbr\u003e物騒になっていく世の中から独り身を隠すため\u003cbr\u003e母が、新調したばかりの玄関の引き戸もなかった\u003cbr\u003e（「解体」より）\u003cbr\u003e\u003cbr\u003e\u003cbr\u003eここ数年、また詩を書いている。ノートの端やiPadのドキュメント、スマホのメモに。レシートの裏や付箋の余白にまで。そんなことをしていたら、ちょうど実家を取り壊すことになった。家族の誰一人解体に立ち合えず、跡地さえ訪れることが叶わない地が詩の題材に加わった。\u003cbr\u003e私にとっては三冊目の詩集だ。二冊目から二十年も経ってしまった。二冊目以降、同人誌や新聞に掲載されたにもかかわらず忘れていた詩もあった。もう忘れてしまわないようにという自戒も込めて、その中から四編を真ん中のパートに入れた。そのほかは日常の中でただ書かれ、どこかにバラバラに置かれていた詩たちだ。（あとがきより）","brand":"書肆侃侃房","offers":[{"title":"Default Title","offer_id":66903710335280,"sku":null,"price":2200.0,"currency_code":"JPY","in_stock":true}],"url":"https:\/\/www.maruzenjunkudo.co.jp\/products\/9784863857315","provider":"丸善ジュンク堂書店ネットストア","version":"1.0","type":"link"}