{"product_id":"9784873548203","title":"続・食べ物の履歴書","description":"本著は2022年に関西大学出版部から刊行された『食べ物の履歴書』の待望の続編であるが、この１冊からでも存分に味わえる。\u003cbr\u003e　私たちが日常の献立の中で口にする食材や料理が、どのような経緯で今日の地位を確保したのだろうか。そこに至るまではどのような必然があったのだろうか。本書は、前著と同様に日々の食卓に登場するいくつかの食材と料理について、その誕生、日本への伝来と普及のプロセス、日本人の生活に与えた影響などを履歴書を書き記すように、様々な角度から平易に解説するものである。\u003cbr\u003e　食事を楽しむ行為はかっては支配層に限定されていた。その行為が都市の住民にも拡大した要因として、欧州におけるフランス革命を取り上げ、徳川幕府による天下泰平の影響との対比を示す。\u003cbr\u003e　食用油普及のプロセスにおける油座の位置付け、米と日本の社会、および生態系との関連を論じ、油や米が単なる食材ではないことを強調している。\u003cbr\u003e　鯛が日本文化においてどのように捉えられ、どのような経緯で睨み鯛という風習が成立したのかを独自の理論で展開するなど、著者による新説も随所に見受けられ、単なる既存の食文化書の枠をこえた内容も含んでいる。\u003cbr\u003e　焼売、ビフカツ、クリームソーダといった料理については、自身の記憶を出発点にその由来と現状を論じ、とくに庶民の料理であったビフカツが高級料理に変貌しつつあることの嘆きが語られている。またイチゴの漢字表記である苺ではなく覆盆子、戦国時代におけるイチジクとカキの混同、日本では庶民の食材である鯵の欧米での扱い、日本と欧州で食べられている二枚貝の比較など、様々な食材と料理を独特の視点で語っている。\u003cbr\u003e　執筆者の吉田宗弘氏は、農学部卒で、区分でいえば理系の研究者である。しかし、もともと歴史学を志望していたことから、古代の文献の解読にも挑み、それに最新の分子生物学上の知見も加えるなど、文理の枠を超えた食物誌を履歴書を綴るように述べている。\u003cbr\u003e　本人曰く「趣味は、昆虫採集、鉄道切符収集、欧州旅行、祇園祭など。いわゆるオタクがそのまま社会人になり、高齢者になりました。元々の専門であったミネラルの栄養学に加えて、食文化や昆虫を対象にした環境生態学にも研究の手を広げており、文系理系という分け方には常に違和感を抱いています」とのこと。\u003cbr\u003e　本書は、様々な食材について、あるときは理系、あるときは文系の立場から論じており、文理の枠を超えたきわめてユニークな内容のものである。食はすべての人にとって共通の体験であり、食に関する知識を増やすことは、人生を豊かにする。食べ物に関心のある方に、ぜひご一読いただきたい。","brand":"関西大学出版部","offers":[{"title":"Default Title","offer_id":67733946368304,"sku":null,"price":3190.0,"currency_code":"JPY","in_stock":true}],"url":"https:\/\/www.maruzenjunkudo.co.jp\/products\/9784873548203","provider":"丸善ジュンク堂書店ネットストア","version":"1.0","type":"link"}