{"product_id":"9784873691084","title":"幸せの定義とか","description":"■ 現代哲学の盲点を突く幸福論\u003cbr\u003e「幸福とは何か」という問いについて、現代の分析哲学では「快楽説」「欲望実現説」「客観的リスト説」による三分類が基本的な枠組みとなってきました。しかし、この枠組みにとどまる限り、私たちは個人の気ままな快楽や欲望の追求と、外部からの正義や規範の押し付けという両極端の間で迷走せざるを得ません。\u003cbr\u003e本書は、現代哲学が見落としてきた第四の立場である「幸福の整合説」を鮮やかに提示します。幸福の整合説とは、信念や欲望といった心の要素の間に矛盾がなく、自分自身と調和している状態こそが幸福であるとする考え方です。驚くべきことに、現代哲学の枠組みを乗り越えるこの立場が、古代ギリシアのソクラテスが説いた思想であったことを本書は解き明かしています。\u003cbr\u003e\u003cbr\u003e■ 「二つの自由」の行き詰まりと全体主義の罠\u003cbr\u003e本書のすぐれた特徴は、幸福論を政治哲学と接続させている点にあります。\u003cbr\u003e著者は、フロムやバーリンの自由論を踏まえて「消極的自由（他者からの干渉がない自由）」と「積極的自由（本来あるべき自己を実現する自由）」という二つの自由を区別します。そのうえで、「積極的自由」が客観的リスト説と結びつくとき、独裁政権による暴政への道が開かれると論じています。幸福の客観的条件を知っているとされる知的エリートが、一般市民を支配して、「服従こそが真の自由である」と強弁する抑圧的システムを生み出してしまうのです。\u003cbr\u003eこれに対して「吟味のない人生は生きるに値しない」と説いたソクラテスの哲学は、傲慢な知的エリートによる支配を厳しく批判しつつ、一人ひとりが自発性にもとづいて自己との調和を実現していくことを促すものでした。ソクラテスの「積極的自由」は、幸福の整合説と結びついていたのです。\u003cbr\u003e著者によると、こうしたソクラテスの考えを、弟子のプラトンは充分に理解していませんでした。そのためプラトンは、ソクラテスを裏切って三十人独裁政権のクリティアスの思想へと回帰し、哲人王による統治を説いたのです。\u003cbr\u003e\u003cbr\u003e■ 緻密な史料精査と現代的射程\u003cbr\u003e本書は、広範な史料を読み解くことによって、仮説の妥当性を厳しくテストするという反証主義的姿勢を明確に打ち出しています。通説をくつがえす大胆な諸仮説にも、しっかりとした史料的な裏付けがあります。\u003cbr\u003e議論の射程は、古代ギリシア哲学の研究にとどまらず、技術官僚や人工超知能による統治への批判、相対主義とニヒリズムの克服にまで及びます。現代社会の行き詰まりを突破するための新しい思考の枠組みを提示する野心的な論考です。\u003cbr\u003e\u003cbr\u003e■ 自由を重んじるすべての人へ\u003cbr\u003e本書は古代ギリシア哲学と現代政治哲学・倫理学を架橋し、「人生の究極の目的とは何か」「力の湧き上がってくる生き方とはどのようなものか」といった根本的な問いを考え抜いて壮大な議論を展開します。わがままな快楽にも、押し付けがましい正義にも満足することなく、自由にもとづく人間的成長を求めるすべての読者に、強烈な知的刺激を与える一冊となることでしょう。","brand":"季節社","offers":[{"title":"Default Title","offer_id":67481835307312,"sku":null,"price":3960.0,"currency_code":"JPY","in_stock":true}],"url":"https:\/\/www.maruzenjunkudo.co.jp\/products\/9784873691084","provider":"丸善ジュンク堂書店ネットストア","version":"1.0","type":"link"}