■雨宮処凛責任編集
難民・移民の人たちとこの街で
この1年ほどSNSにはクルド人ヘイトが渦巻いている。一方、今年6月には「改正」入管法が施行され、3回以上難民申請をしている人の強制送還が可能とされた。現在、日本にいる外国人は340万人以上。しかし、私たちは彼ら彼女らのことをあまりにも知らない。そんな状況を受け、今年8月、おそらく世界一わかりやすい入門書『難民・移民のわたしたち これからの「共生」ガイド』を出版した。当事者の声とともに、この特集をお届けする。(雨宮処凛)
●制度の穴に落ちている「仮放免」の人々
民間で支えるには限界が来ている
雨宮処凛
ミャンマーで民主化運動に参加したため身の危険が迫り、留学ビザで来日したアウン・ソーウーさん。ビザが切れてからは30年以上、在留資格のないまま日本で暮らした。今夏、在留特別許可が下りた。これまでに経験した困難と日本社会の問題は――。
●ヘイトの標的にされる川口市のクルド人
「平和のにおい」を取り戻せ
安田浩一
飛び交う罵声と怒号、憎悪と中傷……。クルド人が多く住む埼玉県川口市・蕨市にレイシストや“迷惑系”ユーチューバーが集結。当たり前の生活をするクルド人を襲撃する。一体何が起きているのか──。
●【鼎談】金井真紀×雨宮処凛×温井立央
最前線で何考えた?
始まりは「誰かに出会うこと」
経済大国としてのアドバンテージを失いつつある日本。だが、日本社会にいる海外ルーツの人たちと、新しい関係を切り結ぶチャンスだ。すでに市民は動き出している――。