日本語版への序文
序章 共同体と諸地域
言語社会史/共同体の問題/比較研究/物語
第1章 「話を聞けば,どんな人物かが判明する」――近世における言語の発見
中世末期/言語の発見/欠損と余剰/1 言語史/2 言語の多様性
第2章 ラテン語 言語共同体への模索
教会のラテン語/文人共和国におけるラテン語
第3章 競い合う俗語群
革新派解釈とその諸問題/ルネサンスと俗語の賞讃/競い合い/言語領域/法律と行政/言語と政治/学術的分野/宗教の言語/翻訳/帝国主義/欧州での勝者と敗者/共通語としてのフランス語
第4章 標準語化する諸言語
印刷物の役割/規範化/綴字法と句読法/特定の方言の勝利/共通語の興隆/聖書の言語/印刷業者の役割/話しことば/求心力と遠心力
第5章 混ざり合う諸言語
言語学習/英語の事例/接触の場所/言語混交の実感/出会いと交流/新世界ポルトガル語の事例/欧州における混合/混合の場(メルティング・ポット)としての軍隊/実用上の混合化/遊戯的混合――マカロニ風借用の隆盛/言語的交換
第6章 言語の純化
純粋性を擁護する活動/ラテン語の純化/純化としての標準語化/防衛的純粋性,ルネサンスから宗教改革へ/一七-一八世紀/反純粋派/純粋と危険
終章 言語と民族
一七五〇年以前の言語と民族/スコーネの場合/一八世紀後半/想像の共同体/民族主義と純粋性
訳者あとがき
年表
地図・付表
索引