第1章 ラトビア生まれの興行主、アウセイ・ストローク
1 ストロークの墓
2 ラトビアへの旅
3 上海のストローク
4 ロシア大歌劇団の衝撃
コラム 大正時代のオペラ体験
コラム 上海租界の今昔
第2章 フランス人音楽評論家、シャルル・グロボワ
1 上海の仏語新聞
2 ブールジュ、パリから上海へ
3 グロボワの音楽評論
コラム 『ル・ジュルナル・ド・シャンハイ』(『法文上海日報』)の再発見
第3章 女性冒険家クロード・リヴィエール
1 上海の女性フランス人冒険家
2 リヴィエール年譜
3 リヴィエール、ラジオ放送を変革する
4 マダム・リヴィエールのラジオ談話
5 ラジオが支えた戦時の上海租界
第4章 グロボワの音楽評論、楽壇の灯台として
1 租界の楽壇
2 特徴その一、「作品理解を促す」
3 特徴その二、「批判すべきは批判する」
4 特徴その三、「租界の楽壇を支持、応援」
5 音楽評論の影響力
第5章 ストロークのアジアツアー――(一九一八―五六)
1 極東一のインプレサリオ
2 日本にモダン・ダンスを紹介する
3 ストロークがプロデュースしたアジアツアー(一九一八―四一)
4 ツアーの中心は上海から東京、大阪へ
5 ストロークのマネジメントの手法
コラム ストロークの素顔
第6章 上海バレエ・リュスの軌跡と遺産
1 幻のバレエ団
2 一九三四年十一月、上海バレエ・リュス結成される
3 上海で上演された作品
4 日本人の視線
第7章 戦争に抗う芸術家たち
1 戦火の中の音楽評論
2 ロシア現代音楽演奏会、一九四三年二月十九日(金曜日)
3 日本人、文化工作のために上海へ
4 敗戦直前の服部良一と李香蘭
第8章 戦後、花開く上海人脈
1 一九四六年、《白鳥の湖》全幕日本初演
2 服部良一とシンフォニック・ジャズ
3 ストロークの復活と大阪国際フェスティバル
エピローグ――戦後のグロボワ
注
あとがき
参考文献、ウェブサイト