「『わかる』とは?に挑んだ意欲作。「要するに」病の人にこそ、ぜひ読んでほしい」――山口周氏推薦! 「タイパ」重視、「自己肯定感」育て、「ウェルビーイング指標」の活用、「自立」の推進、「リスキリング」のススメ、「機嫌」を良くする方法、「成長」の希求、「つぶしが効く」能力……。社会でもてはやされる「よりよい生き方」「しあわせになる方法」を疑い、軽やかに解きほぐす20の問い。【目次】第1章 分ける、分かる、分け合う??違和感との出会い第2章 格??の差?第3章 能力??二の句が継げない「カルチャーフィット」第4章 自己肯定感??自信を持てるように頑張ろう?第5章 矛盾??ヒューマニティを取っ払う先第6章 ガチャ??確約は正義なのか?第7章 つぶしが効く??汎用化が孕む凡庸化リスク第8章 自立??した人間とは?第9章 覚悟??結果論かつ強者の論理第10章 成長??後退、停止、逡巡の価値第11章 自己責任??応答からはじめる関係性第12章 リスキリング??「生き残り」をかけるのは誰?第13章 タイパ??納得した感第14章 本当に困っている人??絶望選手権と化す裏の顔第15章 対話??見え透ける特権性第16章 人となり??組織の問題を個人化する装置第17章 ウェルビーイング??連帯のかけ声になりにくい理由129第18章 赦す??広い心と笑顔があればいいのに?137第19章 メリット??という気まぐれ145第20章 躊躇??躊躇うことを躊躇わない実践者であるために勅使川原 真衣 てしがわら・まい一九八二年、横浜市生まれ。組織開発専門家。おのみず株式会社代表。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。ボストンコンサルティンググループ、ヘイグループなど外資コンサルティングファームでの勤務を経て、2017年に独立。企業をはじめ病院、学校などの組織開発を支援する。また、論壇誌やウェブメディアなどにおいて多数の連載や寄稿を行っている。著書に、紀伊國屋じんぶん大賞2024で第8位となった『「能力」の生きづらさをほぐす』(どく社)のほか『働くということ─「能力主義」を超えて』(集英社新書)、職場で傷つく─リーダーのための「傷つき」から始める組織開発』(大和書房)、『「これくらいできないと困るのはきみだよ」?』(編著、東洋館出版)がある。2020年に乳がんと診断され、闘病中。