緒言
第一章 総論
一 俳句は十七字の文学であります
二 俳句とは芭蕉によって作り上げられた文学であります
三 俳句とは主として景色を叙する文学であります
四 俳句には必ず季のものを詠みこみます
五 俳句には多くの場合切字を必要とします
第二章 季題
六 時候の変化によって起こる現象を俳句にては季のものまたは季題と呼びます
七 俳句を作るには写生を最も必要なる方法とします
八 季重なりは俳句において重大な問題ではありません
九 俳句の文法といって特別の文法は存在いたしません
第三章 切字
十 俳句の切字というものは意味かつ調子の段落となすものであります
十一 「や」「かな」は特別の働きを有する切字であります
第四章 俳諧略史
十二 俳句とは芭蕉によって縄張りせられ、芭蕉、蕪村、子規によって耕耘せられたところの我文芸の一領土であります
解説 深見けん二