■コンピュータゲームが市民権を得た1980年代中頃は、ゲームセンターでプレイするアーケードゲームが主流であった。だがその流れも1982年のファミコン誕生で一変、以降は自宅で気軽に楽しめる家庭用ゲーム機が主役となる。それに伴い、アーケードゲームの人気作を家庭用ゲーム機でプレイするための「移植」も盛んになった。■当時はアーケード基板と家庭用ゲーム機の性能差があまりに激しかったため移植作業は四苦八苦。思わず目が点になるようなユーザー泣かせの迷作も多かったが、ゲームの特徴をうまく捉えた上でハードの性能差をアイデアで巧みにカバーし、多くの人々から賞賛された名作も数多く存在する。■本書は、そんな移植ゲーム(通称・移植ゲー)の歴史を、オリジナル作品との比較画像付きで面白おかしく紹介する、これまでにないディープな一冊である。