毎日のように出くわす「読みました」「承認」のチェック。その内容を本当に理解できていますか? 適切な情報の開示について論じる。
ウェブサービス、保険、カードなど、さまざまな契約に伴う長大な注意書きをきちんと把握することは可能なのだろうか。法律は十分な情報提供とそれに基づく判断を求めるが、「開示すれば良い」というのは幻想である。本書は人間の情報処理能力に関する科学的知見をもとに、契約社会の限界について議論し考える上での材料を提供する。
【原著】Omri Ben-Shahar and Carl E. Schneider, More Than You Wanted to Know: The Failure of Mandated Disclosure. (Princeton University Press, 2014)