1 序――なぜフランス語で書くのか
2 『他処から来た言語』とフクシマ、そしてその後の十年
3 この国には「社会」がない
4 「ウイスキー・モノモタパ」――J-B. ポンタリスの「月曜会」
5 日本的社会とは何か
6 中世的世界
7 「致命的な障害」と「印象的な記憶」
8 日本語を問う
9 一人称と二人称
10 「ゴム人形」と「百千年来の余弊」
11 渡辺清『砕かれた神』—天皇をアナタと呼んだ男
12 日本語におけるウチとソト—大野晋に学ぶ
13 森有正の日本語論—遍在的天皇制をめぐって
14 フランス語へ—森有正と父水林次郎
15 『壊れた魂』—弦楽四重奏と同輩者的世界
16 市民的政治社会とルソーの時代の音楽—ハイドン・モーツァルト・ベートーヴェン
17 アンシアン・レジームを脱していない日本
18 啓蒙と脱領土化されたヨーロッパへの帰依
19 「目覚めの時よ、早く来たれ! 朝よ、早く来たれ!」(渡辺一夫)
20 希望について—石母田正・丸山眞男・水林彪
21 結語――来たるべき社会の言語的基盤を求めて
引用文献
あとがき
索引