はじめに 僕たちは、「強くなろう」とせずにいることがとても難しい時代を生きている。
第1章 強さを求めて弱くなった
経済メディアの真ん中から/「何もできない地獄」で学んだ3つのこと/ある末期がん患者との出会い/復職に向けて など
第2章 成長のレースからは降りられないのか?
なぜ成長しなければいけないのか?/時代の加速は「生きる」にどう影響するか?/いつどこにいても安定できない/役に立たなくていい など
第3章 なぜ「時間を有意義に使わねば」と追い立てられるのか?
分配される時間と生成される時間 /コスパ・タイパの内面化 /努力とは癒し/僕たちはもっとゆったり生きるはずだった など
第4章 能力主義って苦しくないか?
「能力」など存在しない/能力は「現象」に過ぎない/「触媒的能力」/個人に成長を求めず競争力を高める経営 など
第5章 ビジネスの世界が理想とする個人、強すぎない?
「どこでも誰とでもいつだって私」なわけがない/アメリカの「パチンコ玉的自分」と日本の「ウツワ的自分」/「察し」と「伝え」 など
第6章 「私のせい」を軽くする
あなたの決断は本当にあなたの責任なのか/「誰になるか」を選び続ける悩みと疲れ/私は誰かの中にいる など
第7章 弱いままにどう生きるか
休むのではなく「別の行為をする」/「コミュ力がない人」の友達の作り方/自分の価値と市場価値をどう切り離すか など
最終章 弱さの哲学
愚かさとは「理性の失敗」である/学ぶ者の「上から目線」/愚かさでつながる可能性/悟ったフリをしない/最後に など