「赤脚医生(はだしの医者)」に代表される中華人民共和国建国以降の医療衛生システムは、1980年代の改革開放以降の請負型市場化の推進により、大きな変化を強いられた。その多くは、「医療費の高騰」「低品質の医薬品の氾濫」「医療保険制度の破綻」「医療衛生行政の混乱」など大きな社会問題となって現れた。本書は、1980年代から21世紀初頭までの中国の医療衛生システムの変化を「医療衛生行政」「薬事行政」「制約産業政策」「公的医療保険制度」などの側面から、全面的に論述する。このように中国の医療衛生制度を総合的に論じたのは、日本では本書がはじめてである。