• 発売日:2024/02/29
  • 出版社:白水社
  • ISBN:9784560093986
通常価格 5,280 円(税込)
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商品説明
本書は、1920年代から現在に至るまで百年にわたる国際政治経済史を背景に据えながら、この40年、散々語り尽くされてきたように思われるネオリベラリズムの起源と発展に関して、理論的にも歴史的にも新たな光を当てる試みである。
ネオリベラリズムというとき、その焦点はアメリカのシカゴ学派に置かれるが、本書は、ジュネーヴ学派という、これまで顧みられなかった思想家群像に注目している。
とりわけ重要なのは、ネオリベラル理論の核心が制度設計に置かれていたということである。それは、ハプスブルク帝国の灰塵を揺籃とした、その出自に刻印されていた。すなわち、帝国後の世界にふたたび秩序をもたらすことが目的の思想運動だったのである。その際、脱植民地化と民主化の波といかに対峙するかがこの運動には重要だった。
本書が提示するのは、1920年代ウィーンのミーゼス・サークルに始まり、1980年代にWTOの創設で絶頂を迎える、三世代にまたがる思想家たちの物語である。国民国家(インぺリウム)と世界経済(ドミニウム)を融合させる連邦を夢見た者たちの勝利ではなく、敗北の軌跡。
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