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原敬と大隈重信

原敬と大隈重信

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商品説明
近代日本の有力政治家であった原敬と大隈重信は、一般的に理念や政治構想が大きく異なっていたとされているが、実際にはイギリス風の政党政治を目指し、列強との協調を重視したこと、さらには内心で薩長への対抗心を抱いていたことなど共通点も多い。そんな二人はなぜ対立するに至ったのか。二人の不幸な出会いから、一八歳年長の大隈を反面教師として原が自己革新して成長していく過程を辿る。
目次
はしがき―本書のねらい


◆第Ⅰ部 原と大隈のとらえられ方

第1章 原をどうとらえるべきか
 1 現実政治家原の理念
 2 近年の異質の著作

第2章 大隈をどうとらえるべきか
 1 理念の政治家としての大隈像の形成と揺らぎ
 2 大隈の実像を考える


◆第Ⅱ部 二人の不幸な出会い―一八三八年~一八九八年

第3章 大隈と伊藤博文との対立の中の原―一八三八年~一八八一年一〇月
 1 原の成長
 2 大隈の反薩長感情の醸成

第4章 原と大隈の「接触」―一八八一年一〇月~一八八九年一二月
 1 伊藤博文人脈の原
 2 大隈に失望する原

第5章 伊藤系人脈につながる原―一八九〇年一月~一八九六年九月
 1 官僚としての原の手腕
 2 政治家としての大隈の成長

第6章 大隈への敵意を強める原―一八九六年一〇月~一八九八年二月
 1 朝鮮での原の鉄道交渉
 2 大隈外相と朝鮮の鉄道


◆第Ⅲ部 列強の東アジア進出への対応―一八九八年三月~一九一四年四月

第7章 中国・朝鮮をめぐる危機の中での二人―一八九八年三月~一九〇〇年
 1 大隈の「小さな政府」・「支那保全論」
 2 原の「大きな政府」・清国での「権力平均論」

第8章 原の台頭と大隈の没落―一九〇一年~一九〇四年二月
 1 原の立憲政友会掌握への道
 2 ともに日露開戦に慎重

第9章 日露戦争以降の権力逆転―一九〇四年二月~一九一〇年三月
 1 原の躍進と大隈の衰退
 2 大隈を「対外硬」と思い込み続ける

第10章 原の予期しない大隈の復活―一九一〇年四月~一九一四年四月
 1 第一次護憲運動に加担しない
 2 政権獲得を競う二人


◆第Ⅳ部 第一次世界大戦による秩序変動への対応の違い―一九一四年四月~一九二二年一月

第11章 第二次大隈内閣期の二人の対決―一九一四年四月~一九一六年一〇月
 1 大隈首相の攻勢
 2 際立つ原の世界秩序観
 3 原の反撃

第12章 原の戦後大変革構想と寺内内閣―一九一六年一〇月~一九一八年九月
 1 原内閣への道
 2 老境に入る大隈

第13章 原内閣と戦後大改革―一九一八年九月~一九二二年一月
 1 組閣をめぐる原と大隈
 2 原内閣の展開
 3 山県を取り込み陸海軍・宮中を統制下に置く
 4 晩年の大隈の世界観・国内観
 5 葬儀での二人の「競いあい」

終 章 大隈を超えた原


参考文献
あとがき
原敬・大隈重信略年譜
人名索引
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