大好評「後漢書」シリーズ第8巻は「列伝」の4巻目。後漢初~中期の安定を支えた臣下たちの伝記を収録する。まずは袁安。霊帝(後漢末期の第12代皇帝)死後の宮廷を牛耳る董卓と対立し諸侯同盟の盟主として活躍した袁紹の祖先にあたる。「孟氏易」を家学とし、「四世三公」(最高位にある3つの官職の経験者を4代にわたり輩出したこと)とうたわれた名門「汝南袁氏」の基礎を築く。さらには王充。当時広く信仰されていた陰陽五行説や儒教による讖緯思想を非合理として否定し、天を主宰神ではなく物体であると主張した。そして班超。歴史家の家系に生まれながら武功を求めて西域へ赴き、「虎穴に入らずんば虎児を得ず」と、匈奴と対峙。ついには50余国を平定し、後漢に最大版図をもたらす。自身の志を貫いたからこそ成しえた偉業の数々。
【収録人物】
第五倫、鍾離意、宋均、寒朗、東海恭王劉彊、沛献王劉輔、楚王劉英、済南安王劉康、東平憲王劉蒼、阜陵質王劉延、広陵思王劉荊、臨淮懐公劉衡、中山簡王劉焉、琅邪孝王劉京、朱暉、楽恢、何敞、鄧彪、張禹、徐防、張敏、胡広、張酺、韓棱、周栄、郭躬、陳寵、梁慬、楊終、李法、翟酺、応奉、霍諝、爰延、徐璆、王符、仲長統、千乗哀王劉建、陳敬王劉羨、彭城靖王劉恭、楽成靖王劉党、下邳恵王劉衍、梁節王劉暢、淮陽頃王劉昞、済陰悼王劉長ほか。