【目次】
序にかえて─グリア細胞の多様性と機能の本質に迫る
第1章 グリア細胞研究の背景,歴史
1. アストロサイトの性質と多様性
2. ミクログリアの機能と多様性
3. オリゴデンドロサイトの種類とその特性
第2章 グリア細胞の機能と多様性
1. アストロサイトの多様性
2. アストロサイト接着分子による神経回路制御機構への新たな知見
3. 神経-グリア超回路による記憶制御機構の解明
4. 新たなグリア細胞の機能と,連合学習のメカニズムの解明
5. アストロサイト細胞内pH変動が担う脳状態制御機構
6. グリア細胞による睡眠の調節機構
7. 脳脊髄液流路の可視化
8. ミクログリアの発生と脳定着機構
9. ミクログリアによる成体脳のシナプス刈り込み機構
10.ミクログリアによる抑制性神経細胞の発達および可塑性の制御
11.視覚喪失時の触覚機能向上とミクログリア
12.神経軸索伝導と可塑性制御におけるオリゴデンドロサイトの役割
13.オリゴデンドロサイトの可塑的変化と脳機能
第3章 グリア細胞と神経系疾患
1. アストロサイト機能・活動性の変調による神経異常興奮
2. 自閉スペクトラム症とミクログリア,マクロファージ
3. 慢性疼痛とグリア細胞
4. アルツハイマー病とグリア細胞
5. 多発性硬化症におけるグリア細胞の重要性
6. ミクログリアと脳梗塞
7. 緑内障とグリア細胞
8. アレキサンダー病の分子病態のミクログリア関連機序
9. アストロサイトを標的とした皮質下嚢胞をもつ大頭型白質脳症に対するAAV遺伝子治療開発
10.レット症候群発症原因としてのグリア細胞機能異常
第4章 グリア研究を促進する新技術
1. アストロサイト情報処理の解読:実装レベルから計算理論へ
2. 蛍光バイオセンサーの開発と細胞代謝イメージング
3. アストロサイトが拓く酸素センシングの普遍性と多様性
4. BioID技術を用いたグリア細胞の網羅的な分子解析
5. 超解像イメージングで迫るシナプスとアストロサイトの相互作用
6. グリア不均一性に迫るためのin vivo解析遺伝学ツール
7. ミクログリアの細胞特性や機能に関する理解を深化させる研究ツール
8. グリアの生理機能を直接視る ─in vivoイメージングの最近の進歩
9. ヒトミクログリアの特徴解明と治療応用への展望 ─iPS細胞由来ミクログリアの可能性
索引