アレクサンドリアの学者プトレマイオスが紀元150年頃に著した、世界最初の天文学書と言われる『アルマゲスト』。
のちに中世天文学の基礎となる、偉大なる書である。
本書は、このなかなかに難解な『アルマゲスト』への接近法を解説したものである。
そもそも『アルマゲスト』とはどのような問題を扱い、どこまで明らかにしたか、彼の天動説(地球中心説)とはいかなるものかといったことを、手短に把握していただくことを目的としている。
本書で『アルマゲスト』の概要をつかんでいただければ古代ギリシャ天文学の到達点を知ることができるだけでなく、コペルニクスやケプラーが何を克服すべき課題としたかが浮かび上がってくるはずである。
第Ⅰ部は藪内清訳『アルマゲスト』の目次に沿って各巻を解説。第Ⅱ部に『アルマゲスト』の精華とも言うべき惑星運行論の概説を、付録に数学的な事項をまとめている。