環境問題の深化や企業の社会的責任論の活発な展開等があり、企業や社会のサステナビリティの議論が展開されてきた。この10年の動向を踏まえた生態会計の入門書。第1章では、生態会計なる語が、Parker, J. E. の論文「会計学と生態学」に触発されて書かれた黒澤清の論文「生態会計学の構想」に始まることを明らかにした。企業会計分野における環境問題への対応の著しい進捗があり、この分野の課題を紹介するために第2章~第8章をあてた。第9章で自治体の環境会計、第10章から第12章で水資源・森林資源およびエネルギー資源等の自然資源に関わる会計、そして第13章でマクロ環境会計を取り上げた。