庶民的な洋食として、多くの人に昔から愛されているスパゲッティ・ナポリタン。
イタリア料理ではなく、日本発祥の料理であることを聞いたことがある人も多いでしょう。
親しみのある料理ですが、不思議なことがたくさんある料理でもあります。
・イタリア料理ではないナポリタンは、どうやって日本で生まれたのか?
・横浜生まれと言われているが、どのように全国の食卓や喫茶店でもおなじみの料理になったのか?
・なぜ弁当の片隅にちょこんと入っているとうれしい存在になったのか?
・東ではナポリタン、西ではイタリアンと呼ばれているが、その理由とは?
などなど。
庶民の味として全国の家庭に普及した歴史、バブル期にかけて起きたイタ飯ブームとともに片隅に追いやられた流れ、バブル崩壊後の日本と反比例するようにしぶとく生き残り、専門店のチェーンまで誕生するなど、いまはその存在感が増す一方のナポリタン。
どこか懐かしくて、レストランや喫茶店、コンビニ、食卓と、どこにでもあるナポリタンを通して、日本の食文化を再検証する一冊です。