『歎異抄』はインフレ気味になってはいないか
これまで『歎異抄』といえば親鸞、親鸞といえば『歎異抄』といえるほど、両者はイコールとして考えられてきた。しかし近年、親鸞の思想と『歎異抄』の内容は必ずしもイコールではないのではないか、という考え方が支配的になってきている。そうした視点から、本書は悪人正機説や「専修賢善」と「造悪無碍」などの問題を、テキストを繙きつつ構造的に解き明かし、『歎異抄』のもつその思想と現代的意義を浮き彫りにする。つまみ食いではなく真に『歎異抄』と仏教を理解したい人のための、目からウロコの講義録。