• 発売日:2024/11/20
  • 出版社:風響社
  • ISBN:9784894890251

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ボーダーとつきあう社会学

ボーダーとつきあう社会学

好井 裕明 (編集)
宮地 弘子 (編集)
石岡 丈昇 (編集)
堀 智久 (編集)
松井 理恵 (編集)
通常価格 3,300 円(税込)
通常価格 セール価格 3,300 円(税込)
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  • 発売日:2024/11/20
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商品説明
目次
はしがき《宮地弘子》

序章 「ボーダー」を考える《好井裕明》

    1 「ボーダー」というテーマ
    2 〝境界〟としての「ボーダー」
    3 〝他者と自分を分ける営み〟としての「ボーダー」
    4 〝「ちがい」を確認する営み〟としての「ボーダー」
    5 「ボーダー」と向き合い、「ボーダー」とつきあうこと

●第1部 ボーダーを可視化する

第一章 イギリスのインクルーシブ教育──日本の学校のあたりまえを疑う《堀 智久》

    一 イギリスでの研究活動
    二 イギリスのインクルーシブ教育
    三 「分けること」のもつ意味
    四 日本の学校のあたりまえを疑う

第二章 入院時のリハビリ経験から対面的インタビュー調査について考える《宮内 洋》

    一 突然の骨折から入院へ
    二 自らの状況を無視しない「自分語り」
    三 入院時のリハビリ経験
    四 リハビリの経験から対面的インタビュー調査について考える

第三章 「見える問題/見えない問題」が見えなくするもの《矢吹康夫》

    一 「見える問題/見えない問題」という対比
    二 「見える/見えない」と「知っている/知らない」
    三 「見える問題/見えない問題」の語られ方
    四 普遍的な問題としての「知らない」

第四章 「洗う」と「きたない」から「きれい」を考える──多様化する「きれい」《梅川由紀》

    一 「きれい」を確認する方法
    二 洗濯から「きれい」を考える
    三 風呂から「きれい」を考える
    四 「きたない」から「きれい」を考える
    五 「きれい」とは何か

第五章 「問わず語り」の意味──かつて銅山で栄えた町で暮らして《三浦一馬》

    一 調査地で暮らすようになるまで
    二 登場人物──田口家とヨリちゃん
    三 介護の日常、その過酷さ
    四 介護をする理由
    五 介護生活の終わり
    六 過疎の体験──問わず語りに出会い続ける

第六章 炭鉱労働者、トット屋さん、そしてマラソンランナー──ある家族が生きた戦後史《坂田勝彦》

    一 過去が歴史へと変わりつつある中で
    二 ある家族の経験から辿り直す
    三 炭鉱という場所で育まれた縁と文化
    四 炭鉱を離れるとき
    五 移住先での生活をめぐる試行錯誤
    六 それぞれのその後

【コラム】筑波大学大学院の好井ゼミを振り返って《坂田勝彦》

●第2部 ボーダーとともに生きる

第七章 止むに止まれぬ──自発性と非自発性のボーダーに立つボランティア《小野奈々》

    一 研究の立場を問い直す
    二 「役割の察知」と「コール」
    三 ボランティアの公共的役割
    四 自発性と非自発性のボーダーとしての「応答」
    五 自発性の呪い
    六 かすかな「違和感」に向き合う社会学

第八章 ボーダーと向き合い、他者に出会うこと──外国で暮らす日本出身女性の語りから《松井理恵》

    一 二つの異なる文化のはざまに生きる?
    二 韓国の在留外国人
    三 下関から韓国へ
    四 社会から自分を切り離す「ボーダー」から、自分で動かせる「ボーダー」へ
    五 日本出身の母親として直面する「ボーダー」
    六 「何を考えているのかがわかる外国人」になる
    七 「ボーダー」の向こう側にいる他者と出会う

第九章 複数のボーダー──ある在日フィリピン人家族の経験から《石岡丈昇》

    はじめに
    一 ジェイソン・マルーの一家
    二 移住者家族の内部の経験へ
    三 家族をやっていく
    四 ボーダーとつきあう社会学へ

第一〇章 古民家と生きる──茨城県つくば市の事例から《石本敏也》

    一 古民家の活用
    二 マルシェの開催──古民家の庭園の活用
    三 「普段通り」の手入れ──発想の背景
    四 「邑マルシェ」の運営法──「普段通り」の手入れの共有
    五 古民家と生きるということ

第一一章 仲人を「商売」にしない──結婚相手を世話する仲人のボーダー《田中久美子》

    一 仲人と結婚の壁
    二 地域社会と結婚
    三 結婚相手を世話する仲人
    四 結婚相手の世話と「商売」のボーダー

第一二章 容姿にまつわる「生きづらさ」を紐解いて──ある若年女性のライフ・ストーリーから《香川七海》

    一 はじめに ──シオさんとの出会い
    二 当事者として卒業論文を書く
    三 シオさんへのインタビュー
    四 まとめ ──インタビューを終えて

第一三章 どうやって母親と対話できるようになったのか──彼女と過ごした最期の一四カ月を通して《吉村さやか》

    一 「母親」をめぐる常識的カテゴリーを問い直すということ
    二 なぜ私は母親と対話できなかったのか
    三 「シンデレラ・ストーリー」ではない、彼女のライフストーリー
    四 どうやって対話できるようになったのか

【コラム】夏の関学好井集中ゼミの風景《伊藤康貴》


●第3部 ボーダーを引き直す

第一四章 伝わることば──エイズ・アクティヴィズムの「手紙」《大島 岳》

    一 好井先生との出会い
    二 手紙とアクティヴィズム
    三 手紙の広がり
    四 ボーダーラインを伝わることば
    五 あなたへの「手紙」

第一五章 よそよそしい連帯──「フラワーデモ京都」世話人としての日々から《山本 めゆ》

    一 赤の他人と私たち
    二 花を手に集まるようになるまで
    三 フラワーデモ京都
    四 フラワーデモを後押しした人びと
    五 よそよそしさが拓く創造性

第一六章 地域の祭礼文化の研究者か、担い手か──「青森ねぶた祭」を巡るメディアとしての私《佐々木 てる》

    一 研究対象と私の「ボーダー」
    二 溶解する「ボーダー」──ねぶた師との出会い
    三 メディアとしての私

第一七章 純粋な「話芸」を目指して──秋田実『漫才時代』(一九三六)を読む《後藤 美緒》

    一 三八マイクを前にして──漫才がある日常を問う
    二 総合雑誌と漫才──教養と娯楽に横たわる深い溝
    三 解説書としての「漫才時代」
    四 普段着の娯楽

第一八章 フィールドワークが日常生活になった話──ひきこもった当事者との結婚生活《伊藤 康貴》

    一 ターニングポイントとしての発達障害診断
    二 佐世保での共同生活をはじめる
    三 生活がかみ合わない
    四 アルコール依存と過食
    五 変わるRのキャラクター
    六 周期性のある爆発──PMS(月経前症候群)・PMDD(月経前不快気分障害)
    七 語尾が聞こえにくい──APD(聴覚情報処理障害)
    八 発達障害の診断と精神障害者保健福祉手帳の取得
    九 そもそもの問題と感じられること──人とのコミュニケーション
    一〇 就労移行支援──コミュニケーショントレーニングと施設外就労
    一一 カプセルホテルへの就労
    一二 服薬や発達特性との関連で生きづらさを語るという変化
    一三 二〇二三年二月、関西に戻る
    一四 境界を踏み越えることでみえることと、それを書くこと

第一九章 三つのボーダーとつきあい続けて──労働をめぐる新しい社会学の試み《宮地 弘子》

    一 仕事と生活のボーダーへの関心──二四時間戦えますか
    二 フィールドから研究室へ
    三 フィールドと研究室のボーダーをさまよう
    四 方法論的ボーダーに立つ
    五 ある調査経験から
    六 三つのボーダーとつきあい続ける意味
    七 エピローグ

【コラム】日大好井ゼミ──〝アウェー〟から〝ホーム〟、そしてその先へ《吉村さやか》

【コラム】植田今日子さんのこと《松井 理恵》


あとがき《好井 裕明》


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