はじめに
金原ひとみの文学世界―世界との〈距離感〉をはかること―(泉谷 瞬)
『蛇にピアス』―反・社会的な身体―(松下優一)
『蛇にピアス』―身体改造によるジェンダー規範の破壊―(堀川なつみ)
『アッシュベイビー』―意に介さない言葉の世界と幽霊たちという生―関係―(金 昇渊)
『AMEBIC』―アディクションを捉え返す―(片岡美有季)
『オートフィクション』―虚構を生きる―(大西永昭)
『ハイドラ』―食べることと人間関係―(藤原崇雅)
『星へ落ちる』―遅延される幸福への依存の物語―(柳井貴士)
『TRIP TRAP』―「二人組」の女の可能性―(瀬口真司)
『TRIP TRAP』―〈私〉はどこにあるのか―(木下幸太)
『マザーズ』―喪失を生き延びる手だて―(永井里佳)
『マザーズ』―「母親」を/は後悔する―(スペッキオ・アンナ)
『マザーズ』―「幻想ではなく、生々しい生き物」として―(陳 晨)
『マリアージュ・マリアージュ』―マリアージュの(不)可能性―(安藤陽平)
『マリアージュ・マリアージュ』―相手を「他人」のままで愛するために―(濱下知里)
『持たざる者』―〈家族〉という幻想とSNSの向こう側―(神村和美)
『軽薄』―「色とりどりの風鈴」の記憶―(松本拓真)
『クラウドガール』―『クラウドガール』のフェアな関係―雲を掴むような話―(錦咲やか)
『アタラクシア』―ドーナツの穴という存在と不在―(山﨑眞紀子)
『パリの砂漠、東京の蜃気楼』―「私」を生きさせる方法、あるいはコロナ禍への助走―(尾崎名津子)
『fishy』―彼女たちにはシンパシーもエンパシーもなかった―(加藤大生)
「アンソーシャル ディスタンス」―コロナ文学が語る脆弱性とケアの倫理―(レティツィア・グアリーニ)
「アンソーシャル ディスタンス」―パンデミック時代の人間模様を凝視する―(侯 冬梅)
「アイ ドント スメル」―不安定な身体と「透明」という生存戦略の向こう側―(宮田絵里)
「ミーツ・ザ・ワールド」―目の前にいない存在に対する愛の賛歌―(上戸理恵)
『ミーツ・ザ・ワールド』―〈代理父母〉によってもたらされた〈世界〉との出会い―(山田昭子)
『デクリネゾン』―不確定性を生きる〈私〉の軌道―(与那覇恵子)
「ウィーウァームス」―〈間―私〉小説としての地平―(岩本知恵)
金原ひとみ 年譜―(宮田絵里)
金原ひとみ 主要参考文献―(宮田絵里)