地方からまちや村が消えていくー
「モノ・カネ」の資本主義の終焉が見え、坂道を下りはじめた日本の超少子高齢社会のなかで、新たな地平をのぞむ人たちがいる。
夕張市で村上智彦医師とともに医療を基軸としたまちの再生を目指した著者は惜敗し、山をおり、ささえる医療研究所を設立。仲間たちとゆっくりでしかつくれない、しかし、やさしいまちづくりをめざす。
キャリアや資格がなく、高学歴でもないワーキングプアだった女性たちが医療業務から診療補助、相談業務までマルチに仕事をこなし、ジムッコ(事務っ子)としてクリニックで活躍する。
「よそもの、バカもの、若もの」を受け入れて、大人や子どもがともに学ぶ寺子屋を開き、農園で汗を流し収穫を祝う。出版もする。
みんながいきいきとして楽しく、賑やかなささえる医療研究所のまちづくり
「モノ・カネ資本主義からのゆるやかな撤退戦」=ポスト資本主義
がいま、北の大地ではじまっている。