著者略歴:
飛岡 健(とびおか けん)
昭和19年、東京都に生まれる。昭和48年、東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。航空工学を専攻し、システム科学を学ぶ。現代人間科学研究所、創造学会研究所、生活文化学会会員、日本未来学会会員、元・金沢工業大学客員教授、現・上海大学客員教授。志太企業研究所所長。(株)サンリオ、(株)CSK、(株)キリンビール、(株)味の素、ぴあ(株)、日本アイ・ビー・エム(株)、アオキインターナショナル(株)をはじめ十数社の顧問、各種委員会委員を歴任。近著では「豊かなライフ・スタイルの創造」大和書房、「先見力を見つける」日本経済新聞社、「ビルゲイツに勝つ成功と戦いの方程式」ごま書房、「成功力がつく本」ごま書房など、著書は150冊以上。現在、山梨県で『農学研研究所』をつくり、「農学の科学化」の研究をすると共に、野菜を実際に育てている。
この本は徴農制の本である。徴農制とは、幼稚園児を一日、小学生を一週間、中学生を一ヵ月、そして高校生以上を一年間農業に関わらせる事を義務化する制度である。その徴農制を実施したら、日本社会はどのように素晴らしくなるかの考察の書である。
結論的に言えば、まず第一にこれから襲ってくるかも知れない、かなり深刻なレベルの食糧危機への対応に役立つ。そして長期的には明日の日本を担う若者がしっかり育ち、凛とした姿を見せてくれるようになるだろう。それが大きい成果だ。そして世界から見ても今以上に評価されるしっかりと自立した形の国になっていく土台を築くことになるだろう。
何よりも今日の厳しい日本の農業の救世主にもなりうるし、日本の農業の自立に向かう契機にもなる。そしてより良い消費者を育てることにもなるだろう。結果的に日本の農業は再生する方向に舵を切るだろう。
そして更に重要なことは、今日の厳しい環境問題の進行する中でこれから人類が地球上で存在していく為にどのような生活をしていかねばならないかを模索していかねばならない。その為に徴農制を通して経験するかつての農村での田園風景の如く、もっと自然と共生し、資源・エネルギーの消費を抑制し、ゆっくりゆったり生きていくことが、一つの参考例になる。
それと若者に身を持って理解してもらうことが、ここで示す徴農制なのである。そして、その経験からまず日本に於いて新しい生活の事例を築いて、それをパイロットケースとして世界に示すことが次の作業である。
(まえがき より抜粋)