この本を探していただいた方へ
本書は、著者が勤仕させて戴いていた京都教育大学附属京都中学校で、大学から受け入れていた教育実習生に指導した内容を基本とし、現在、大学の非常勤講師として担当する教科教育指導の内容を加え、構成しています。
手元に置いていただくことで、学生にとっては教科教育で指示される指導案の作成や模擬授業作り、先生方には毎日の授業の構成に役立てていただける、と考えています。
授業作りのための指導案の書き方について、教材観の大切さから生徒観・指導観との関係、そして本時の展開の書き方を、ていねいに紐解いたつもりです。
「指導案の書き方をもっとくわしく教えて欲しい」という要望を、多くの大学生が持っています。
指導案に関して学生達が大学で十分に指導を受けていないとしたら、現役の先生の中にも、指導案の書き方については悩んでいらっしゃる方が多いのではと推察します。
この本が、授業作りの一助となれば幸いです。
指導案の書き方の説明では、説明の後に実際の指導のやりとりを載せています。
指導のやりとりを紹介することで、講義中の学生への問いかけや、学生の反応や発問に関する答え等が明らかになると、説明だけよりもリアルになって分かりやすいのではないか、と考えました。
敢えて関西弁そのままで掲載しましたが、関西弁は微妙なニュアンスを伝え易いと、改めて感じています。
関西弁でのやりとりも、ぜひ楽しんで下さい。
学習指導案の例として、実際に学生に書かせたものを、許可を取りwebにリンクしています。それらを参考に、良い授業を作っていただければ幸いです。