随筆家・山本ふみこの古民家暮らし日記『むべなるかな』。
「わかりたい、わかろうとする」が日々を生きぬく鍵らしい。
「このあいだの夜、ひとりで歩いていたら、田んぼにヴェロキラプトルがいたんだよ」
「それは何?恐竜かな」
「うん、そう。あんまり大きくないけど、足が速い」
ときどき家の前で会う学童クラブ帰りの男の子が言うのです。
夜、子どもがひとりで歩く?恐竜は絶滅。そも、田んぼに恐竜はいない。と、わたしは考えます。一応、大人ですから、ね、
こんなときわたしはこころのなかで「むべなるかな」とつぶやきます。
(『むべなるかな』はじめに より)