今回は、「103万円の壁」で話題になった課税問題の、より深くにある根源を探る「リッチに課税せよ」を特集します。壁は103万円ではない、1億円にある!
また、生命と密接に結びついている食がいかに既存されているかをつぶさに検討した「食と資本主義」、大統領による突然の戒厳令を追う「韓国激動」もあわせてご期待ください。
今号から、今福龍太さんによる新連載も始まります。
緊急特集 韓国激動
大統領による突然の非常戒厳令の宣布、それにつづく軍隊の議会への派遣、市民的自由や権利の制限、そして市民と議員の抵抗による事態の打開へと、二〇二四年一二月、韓国は激動した。
この事態をどう見るのか、そして韓国の市民の動きから何を学び、どう連帯していくのか。特集する。
特集1 リッチに課税せよ
果てしなく続く物価高騰と増えない賃金、そして不安定雇用の広がりで、困窮する市民が増えている。
総選挙後、焦点化した「103万円の壁」は、税制と私たちの手取り収入が直結していることを、あらためて可視化した。
格差の是正と社会保障充実のために、今こそ富裕層への課税強化を次の焦点にすべきだ。
特集2 食と資本主義
食は、誰のものなのか。
私たちの生存に不可欠な食は、健康や環境といった価値ともまっすぐにつながっている。
だが、ひと握りの巨大企業が独占する食料システムが、それらのすべてを破壊しつつある。
いま、なにが起きているのか。
出版社・地平社が2024年6月に創刊した総合月刊誌『地平』。雑誌名の『地平』には、「いま多くの市民が感じている“危機”——「地」球と「平」和の課題に向き合うこと」「読者とともに、独立した立場から新しい言論の「地平」を切りひらいていくこと」という私たちの想いが込められています。