第1章 中高年シングル女性とは
中高年シングル女性とはどんな存在か?
昔も、これから先も変わらない
女性が踏みつけられる社会で
共通する課題でつながる
制度が変わると理解が深まる
「しんぐるまざあ」から「シニアシングル」へ
第2章 働いているのに、この不全感
石垣りんの嘆き
最初に話を聞かせてくれたうめこさん
リーマンショックと母の死と
加東さん、四人の子を抱え生きる
正規職を義父母の介護で手離す
生活保護を受けたいブラシさん
「短時間労働=非正規=低賃金」の間違い
第3章 いつまで働くのか
「私、一生懸命に働いていた」
女たちのコミューン生活
生活保護の花咲かばあさん
流動させられたのは私たち
人生には思いがけないことが起きる
フリーランスも歳をとる
「働く」も支え合い
第4章 家庭からの脱出
中高年シングル女性と家庭
看取りまで、看取りのあと――シマコさん
女四代――征子さん
蓋をし、演じた日々から――さきこさん
第5章 就職氷河期世代の不安定雇用――会計年度任用職員という働き方
雇い止めが横行する「地方公務員」
非正規女性が支える公共サービス
残業すれば、別日の勤務時間が減らされて……
分かり合える人がいない孤独
「三位一体改革」で進んだ非正規化
年度替わりで勤務時間削減、雇用保険に入れず……
資格をいくつとっても、どこまでも非正規……
「透明にされた女性たち」
変化の兆し
第6章 生涯暮らせる住まいが欲しい
「住まいは人権」なのに、「人権」がない
「いばらの道」の職業人生と住宅問題
シェアハウスから循環する地域の暮らし
地方で就職氷河期を生きるということ
集まって住む――団地の可能性
第7章 差と異の間の権利
じつは三〇年も前から
パワハラ上司、DV彼氏からの逃走
自分の生活をしたいだけなのに
四〇歳での気づき
女性たちの中の「差」と「異」
引きこもりのち立候補
第8章 問題はお金だ――私たちはいかにつながるか
①フェミニズムでつながる
本当は社会構造のせい――miemieさん
北関東のセーファースペース――山田亜紀子さん
②脆弱性を強いられる女性たちのつながり
シンママ大阪――寺内さん
壮絶な体験からシェルターへ
ひとりで生きなきゃいけない三人
連鎖を生まないために
第9章 そこまでどうやってきたのか?
老後を意識する
年金はもらえる?
「花の谷」へ
死ぬことをあきらめない
ひとりでは心細いけど
笑いが絶えない思い出に
第10章 「生きていかないとならないから」
かっこいい吉住さん
吉住さん、フェミニストになる
「逆に、政治の世界で生きると決めました」
壮絶な、しかし決してあきらめない人生
「母子家庭を救済していた事業も一緒になくなった」
「使える制度は使い倒して生きてやる、それが権利」
「抗議しないと何も変わらないです」
おわりに――つまるところは尊厳