■松尾芭蕉『おくのほそ道』──蛙飛びこむ宇宙空間
長谷川櫂(俳人)×伊集院光
「古池に」でなく「古池や」なのはなぜ?
芭蕉はどこが革命的だったのか
心の地図と歌枕の廃墟
『おくのほそ道』のフィクション
なぜ松島に芭蕉の句がないのか
虫と夏草にシンクロする俳句
会ったことのない死者の前で
ボーッとするから俳句が生まれる
■ダニエル・デフォー『ペストの記憶』──伝染病のすべてをあらゆる書き方で
武田将明(英文学者)×伊集院光
デフォーの細かさ
「コロナの記憶」を残すとしたら?
ペスト禍の笑い話
「見えない」という根本的な不安
帽子を盗んでいく女たち
「死者を捨てる穴」のやりきれなさ
書き手であるH ・F の死
原発事故の記憶
デフォー嫌いの夏目漱石
『ロビンソン・クルーソー』との共通点
どこからでも読める本
■コッローディ『ピノッキオの冒険』──ピノッキオは死にました。でも……
和田忠彦(イタリア文学者)×伊集院光
落語のような会話のリズム
わかりやすい善人や悪人は描かない
キツネとネコがあらわすもの
サメの喩え
「母を訪ねて三千里」とピノッキオ
ディズニーの『ピノキオ』から消えたもの
糸のきれたあやつり人形