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商品説明
宗教学の祖マックス・ミュラーは、人類の始原を明かすため、古代インド神話とギリシア神話の比較研究を始めた。神と自然現象は同一だったとし、近親相姦のような忌まわしい記述は、自然を古代言語で表現した名残だとした。こうした学説は、合理的思考を求めた19世紀の英国で歓迎される。そして、神話は「古代世界の宗教」と位置づけられ、後の宗教学へと繋がっていった。学問の曙光となった重要論文に、訳注・解説を付す。
『比較宗教学の誕生』(国書刊行会)収載の「比較神話学」の文庫化。
目次
普遍史の一部としての神話学
人類の始原状態
神話制作時代
ギリシア神話が与える嫌悪感
神話制作時代の歴史的特徴
アーリア文明の歴史
抽象名詞
抽象動詞
後の神話的語法
複数名称と同義名称
『ヴェーダ』の神話的言語
セレネとエンデュミオン
神話の原要素
エオスとティトノス
ケパロスとプロクリス
ヘラクレスの死
ダフネとアポロン
大自然の啓示
ウルヴァシーとプルーラヴァス
大自然の悲劇
古代神話の歴史への当てはめ
神話の詩文
カーリダーサの戯曲 『ウルヴァシー』
オルペウスとエウリュディケ
愛の曙
エロスの語源
童子神エロス
古代の訛言としての神話
原註

「比較神話学」解題(山田仁史)
解説 (松村一男)
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