凡例
日本永代蔵 大福新長者教
巻一
初午は乗って来る仕合せ
二代目に破る扇の風
浪風静かに神通丸
昔は掛算今は当座銀
世は欲の入札に仕合せ
巻二
世界の借屋大将
怪我の冬神鳴
才覚を笠に着る大黒
天狗は家名風車
舟人馬かた鐙屋の庭
巻三
煎じよう常とはかわる問薬
国に移して風呂釜の大臣
世は抜取りの観音の眼
高野山借銭塚の施主
紙子身代の破れ時
巻四
祈る印の神の折敷
心を畳込む古筆屏風
仕合せの種を蒔銭
茶の十徳も一度に皆
伊勢海老の高買
巻五
廻り遠きは時計細工
世渡りには淀鯉のはたらき
大豆一粒の光り堂
朝の塩籠夕べの油桶
三匁五分曙のかね
巻六
銀のなる木は門口の柊
見立てて養子が利発
買置きは世の心やすい時
身代かたまる淀川の漆
智恵をはかる八十八の升掻
補注
解説
一、『日本永代蔵』について
二、『日本永代蔵』時代の貨幣の流通
後記