まえがき
序章 中世という時代と法然の出現
輪廻という物語
神は仏の一部
忌みとケガレ
法然の「宣言」
平重衡の最期
『選択本願念仏集』
第一章 新仏教「浄土宗」の樹立
法然の選択
道綽の決断
「火宅」
「仏性」
時代のなかの人間
「浄土門」から「浄土宗」へ
第二章 新しい救済原理と方法
「正行」と「雑行」
「開合」「翻対」「相対」
「本願」
「第一八願」
「選択」
「平等の慈悲」
「一向」
経典から念仏へ
第三章 どのように「信じる」のか
「三心」
「信心」成立のための二つの過程
宗教は主観的事実である
旅人のたとえ
第四章 「諸行」論
なんのために「諸行」が説かれているのか
念仏を証明する仏たち
「共存」の論理
終章 ひとえに善導による
念仏弾圧のなかで
ふたたび「選択」について
ひとえに善導による
『選択本願念仏集』からなにを読みとるか
あとがき
文庫版あとがき