はじめに
第1章 古田織部の生き方
1 エピソードで探る織部の評判
2 茶の湯宗匠スターダムに昇る
3 ファッションを追い風に捉える
4 寂の美学と織部
5 二足の草鞋をはいた天下一宗匠
6 名物と創作物の狭間にあるジレンマ
第2章 古田織部の指導力
1 古田織部の指導力
2 織部の創造力の拠り所
3 時の人たちをつかむ「時の人」
4 流行の茶の湯
第3章 織部と創作陶芸
1 古田織部と新作茶陶
2 唐津焼をめぐる織部の役割
3 織部と高麗茶碗
4 織部と伊賀焼
5 織部と備前焼
6 織部と美濃焼
第4章 茶道具に注がれた織部の創意
1 ケース・バイ・ケースの創意
2 茶碗に示す織部の個性
3 唐物茶入「勢高」が暗示するところ
4 古瀬戸茶入の立役者
5 今焼茶入を登用する
6 茶入の仕服を取り外す
7 唐物墨跡と織部
8 やきものの掛花入に心を寄せる織部
9 水指の造形美を強調した織部
10 創作香合に光をあてる織部
11 当意即妙の見立て道具、花入と釜
第5章 織部の茶の湯変革
1 食器革命と織部
2 創作食器と酒器
3 器と料理の数を増やす織部会席
4 意表を衝く釣棚飾り
5 関心を集める織部の点前
おわりに──武家式正の茶の湯の創始者でもあった織部
あとがき──文庫化にあたって