開幕戦、頭によぎった大ブーイング。でも僕を迎えてくれたのは、 球場全体に轟くファンの大歓声だった。鳥肌が立ち、足は震え、不覚にも涙がこぼれそうになった……。「優勝」。それだけが、この声に応える唯一の道だ。
8年ぶりに広島カープに復帰し、全力プレーでファンの心をわしづかみにした新井貴浩選手が、自身のカープ復帰の決断や、チームへの想い、2000本安打の期待もかかるなかでの今後の目標など、すべて激白する!
【著者プロフィール】
新井貴浩(あらい・たかひろ)
1977年、広島市生まれ。県立広島工業高校、駒澤大学卒業。98年、広島東洋カープにドラフト6位指名で入団。2005年には本塁打王を獲得し、ベストナイン(一塁手部門)に選出される。08年、FAで阪神タイガースに移籍。同年、北京五輪日本代表に選ばれ全試合先発出場を果たす。11年には、打点王を獲得。08年から13年にかけて日本プロ野球選手会会長を務め、11年3月の東日本大震災に際しては被災地支援、開幕の延期等に奔走、12年には「侍ジャパン」のWBC参加を発表するなど球界発展のために尽力した。15年、カープに復帰し、プロ通算2000試合出場を達成。