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発売日:2017/04/06
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ISBN:9784094064124
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〈本〉が〈物語〉が、私たちを呼んでいる 《新刊書店で、あるいは古本屋で、作者も作品名も聞いたことがないのに、興味を引かれる本に出合ったとする。その本は確実に私を呼んでいる。手にとってしまう。レジに持っていってしまう。帰りの電車のなかで読み出して、びっくり仰天する。著者もタイトルも知らなかった...
商品説明
〈本〉が〈物語〉が、私たちを呼んでいる
《新刊書店で、あるいは古本屋で、作者も作品名も聞いたことがないのに、興味を引かれる本に出合ったとする。その本は確実に私を呼んでいる。手にとってしまう。レジに持っていってしまう。帰りの電車のなかで読み出して、びっくり仰天する。著者もタイトルも知らなかったことが不思議に思えるほど、自分にぴったんこの本なのだ。》
ネットよりもリアル書店を愛する著者が、心に残る本の数々を紹介する見事な読書案内。
宮沢賢治・太宰治から開高健・池澤夏樹に始まり、佐野洋子・山田太一、そして江國香織・井上荒野まで、「思わず読みたくなる」名エッセイ50篇を収録。
【編集担当からのおすすめ情報】
思わず書店に走りたくなるような読書エッセーです。
目次
目次あなたのポケットの、あなただけの物語 9 1冬の光 宮沢賢治の童話 15なんて明るい小説なんだろう 太宰治『斜陽』 17世界はひとつではない 松谷みよ子『モモちゃんとアカネちゃん』 20もうひとつのガイドブック キューバでヘミングウェイを読む 23旅と年齢 旅の本 28本が私...
目次
目次
あなたのポケットの、あなただけの物語 9
1
冬の光 宮沢賢治の童話 15
なんて明るい小説なんだろう 太宰治『斜陽』 17
世界はひとつではない 松谷みよ子『モモちゃんとアカネちゃん』 20
もうひとつのガイドブック キューバでヘミングウェイを読む 23
旅と年齢 旅の本 28
本が私を呼んでいる 図書カード三万円使い放題! 34
2
食べることの壮絶 開高健『最後の晩餐』 43
問い続ける、書きつづける 開高健『戦場の博物誌 開高健短篇集』 50
開高健のこの三冊 『輝ける闇』『最後の晩餐』『一言半句の戦場』 59
小説は世界を超えることができるのか 池澤夏樹『光の指で触れよ』 61
池澤夏樹のこの三冊 『マリコ/マリキータ』『きみのためのバラ』『カデナ』 68
目的のあるふりなんかしない 田中小実昌『田中小実昌エッセイ・コレクション2 旅』 70
人はこんなにも奥深い 田辺聖子『蝶花嬉遊図』 74
「人」という迷宮 山田太一『冬の蜃気楼』 82
もんのすごくかわいい 佐野洋子『コッコロから』 88
3
意地の悪い本? 江國香織 絵・荒井良二『ぼくの小鳥ちゃん』 101
人と人がつくる「迷路」 江國香織『金米糖の降るところ』/山田太一『読んでいない絵本』 108
世界は自由で広い 川上弘美『天頂より少し下って』/岩瀬成子『だれにもいえない』 110
生きていくのに必要なもの よしもとばなな『どんぐり姉妹』 113
開放された彼女の庭 森絵都『アーモンド入りチョコレートのワルツ』 116
私たちに寄り添う物語 森絵都『この女』/山田太一『空也上人がいた』 121
固定概念から解き放たれるとき 三浦しをん『木暮荘物語』/佐野洋子『そうはいかない』 123
言葉の海を渡る舟 三浦しをん『舟を編む』/夏石鈴子『新解さんの読み方』 125
どんどんねじくれる場所 井上荒野『もう切るわ』 127
それもまた愛だった 井上荒野『ズームーデイズ』 133
人と関わることの頑丈さともろさ 井上荒野『つやのよる』 140
愛や理想や希望というもの 桐野夏生『ポリティコン』ほか 142
子どもの時間と大人の世界 湯本香樹実『春のオルガン』 144
恋のようなものと、ほんものの恋 佐藤多佳子『黄色い目の魚』 152
母という存在が持つ孤独 金原ひとみ『マザーズ』/西原理恵子『毎日かあさん8』 159
大人のための秘密基地 大島真寿美『水の繭』 161
胸の震えるような音楽が聴こえる 大島真寿美『ピエタ』ほか 167
居心地のいい場所 藤野千夜『主婦と恋愛』 169
4
一九八〇年代の青春 吉田修一『横道世之介』/都築響一『バブルの肖像』 179
騙される側の爽快な復讐物語 吉田修一『平成猿蟹合戦図』/長友啓典『死なない練習』 181
「今」と地続きの戦後史 橋本治『リア家の人々』/星野智幸『俺俺』 183
私に向かって投げられたボール 伊集院静『ぼくのボールが君に届けば』 185
時代に汚されぬ美しさ 伊集院静『志賀越みち』 192
「私」になるための決意 沢木耕太郎『あなたがいる場所』 194
この世界に対するぎりぎりの希望 三羽省吾『厭世フレーバー』 200
まっとうに生きるとはどういうことなのか ヒキタ クニオ『角』 209
5
忌野中毒 忌野清志郎『忌野旅日記』 219
安心しろ。君はまだ大丈夫だ。 忌野清志郎『瀕死の双六問屋』 225
私たちの知らない世界 大竹伸朗『カスバの男モロッコ旅日記』 230
がんばれ、どうってことないから 高野秀行『アジア新聞屋台村』 237
ああ、食べたい 東海林さだお『ホットドッグの丸かじり』 244
わけのわからない人間が多すぎる 北尾トロ『裁判長! ここは懲役4年でどうすか』 250
想像をはるかに超えた暗い場所 河合香織『帰りたくない──少女沖縄連れ去り事件』 257
彼女が指さす先 星野博美『のりたまと煙突』 264
ああなんて、楽なのだろう 酒井順子『29歳と30歳のあいだには』 270
もうひとつの小説との接し方 酒井順子『金閣寺の燃やし方』ほか 276
ひとをゆたかにする場所 岡崎武志『古本生活読本』 278
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