- 発売日:2024/09/19
- 出版社:中央公論新社
- ISBN/JAN:9784121028242
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商品説明
黒人たちはアメリカ社会の底辺にいるとされてきた。だが、20世紀の後半、徐々に社会的上昇をとげ、中産階級の仲間入りをする者も現れた。政財界に進出した例も多く、文化や芸能、スポーツなどの分野でも活躍は目覚ましい。
本書は、アメリカ独立以前から南北戦争、公民権運動を経て現代まで、差別にさらされながらも、境遇改善への努力を積み重ねてきた彼らの歩みを辿るものである。また、今なお残された諸問題も指摘する。
本書は、アメリカ独立以前から南北戦争、公民権運動を経て現代まで、差別にさらされながらも、境遇改善への努力を積み重ねてきた彼らの歩みを辿るものである。また、今なお残された諸問題も指摘する。
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目次
■本書の目次■
増補にあたって
はしがき
プロローグ
「黒人」大統領誕生の熱狂/何が「圧勝」の原因だったか/人種の壁を越えて/オバマのアイデンティティー/奴隷制廃止から人種隔離撤廃への道/脱人種「白人保守革命」の時代/「分極化」と「多様化」の時代/2012年大統領選挙の結果/アメリカのカナリア
第一章 黒人奴隷制共和国アメリカ(1502―1860年)
1 大西洋奴隷貿易と北米植民地
オラウダ・エクィアーノの生涯/西アフリカの奴隷捕獲戦争/アメリカ大陸の奴隷需要/北米植民地の黒人奴隷制の始まり/植民地の主な担い手は「不自由人」
2 イギリス植民地からの独立
ボストン虐殺事件から武力衝突へ/「独立宣言」と黒人奴隷制/奴隷身分脱出の好機/合衆国憲法の奴隷制条項/独立戦争直後の奴隷解放
3 南部綿作プランテーションの新たな展開
家族を分断された奴隷の体験/「綿花革命」の推進力/暴力、レイプそして家族の分断
4 黒人たちの抵抗と奴隷制廃止運動
黒人コミュニティーの文化/奴隷の日常的抵抗と反乱/自由黒人共同体の確立と差別/奴隷制廃止運動の展開/「地下鉄道」運動の展開/「積極善」としての奴隷制擁護論
5 南部の合衆国離脱へ
南北対立の始まり/対メキシコ戦争と自由土地党の結成/自由州における奴隷狩りとの衝突/高まる南北間の緊張/南北戦争の勃発
第二章 南北戦争から「どん底」の時代へ(1861―1929年)
1 内戦と再建の時代
連邦統一のための戦争/奴隷解放の戦争とその終結/南部再建の「革命」/南部各州の共和党政権の崩壊
2 「どん底」の時代
経済成長下の労働者・農民/「不自由」な労働制度の定着/人種隔離と参政権の剥奪/白人支配の制度としてのリンチ/黒人中産階級と音楽・スポーツ/労働者・農民の抵抗と女性の台頭/二人の黒人運動指導者/全国黒人向上協会と全国都市同盟
3 都市時代の始まり
黒人を排除していた革新主義/第一次大戦が黒人にもたらしたもの/黒人大移住の始まり/戦後の人種暴動とリンチ/ガーヴェイ運動の突風/ハーレム・ルネッサンス/ジャズの時代
第三章 大恐慌・第二次大戦期の黒人(1930―1945年)
1 南部プランテーション制度の動揺
大恐慌期のプランテーション/第二次大戦期の南部農業
2 「薄暗い夜明けの時代」の始まり
人種差別と労働運動/スコッツボロ事件と共産党/ニューディールの黒人差別/黒人文化の発展/黒人有権者という票田の発見
3 反ファシズム戦争と黒人差別
ワシントン行進運動/大統領行政命令8802号/軍隊内の人種差別/黒人新聞の人種差別糾弾/ダブル・V運動への圧力
4 乗り出してきた白人リベラル派
戦時中の人種暴動/黒人の大きな前進/連邦政府の対応の変化
第四章 冷戦下の公民権運動(1946―1965年)
1 冷戦・赤狩りと人種差別
トルーマン辛勝の要因/1954年ブラウン判決
2 動き出した黒人と南部白人の総反抗
バスボイコット運動の始まり/マーチン・ルーサー・キングの登場/南部白人の総反抗
3 「黒人革命」と公民権法の成立
高度経済成長と南部農業の変貌/黒人学生たちの直接行動/「自由乗車」運動の圧力/バーミングハム闘争/動き出したケネディー/国民の祭典としてのワシントン行進/1964年公民権法の成立
4 投票権法の成立
ミシシッピ・サマープロジェクト/マルコム・Xの暗殺/セルマ行進をめぐる攻防/ウィー・シャル・オーバーカム
第五章 脱人種「白人保守革命」の時代(1966―1992年)
1 「黒人革命」の終わり
人種暴動の続発/「偉大な社会」計画/ベトナム戦争と黒人/キングの暗殺
2 黒人運動の模索と白人大衆の離反
「ブラック・パワー」の行く末/積極的差別是正策の開始/人種隔離教育撤廃の行方/白人の巻き返し
3 「レーガン保守革命」と黒人の反撃
保守革命の接着剤/公民権法骨抜きの試み/黒人共和党員の動員/移民の流入、多文化主義、虹の連合/ファラカン現象
4 新たな黒人文化の台頭
ヒップ・ホップ時代/黒人の映画界進出/黒人女性の活躍/性差別と人種差別の「対決」
第六章 「分極化」と「多様化」の時代(1993年以降)
1 黒人中産階級の台頭と政治進出
社会的上昇をとげた人々/選挙には勝ったものの/深まる都市行政の困難
2 インナーシティーの危機と麻薬との戦争
脱工業化の進行/失業、貧困、家庭崩壊、犯罪、疾病/黒人社会への麻薬の浸透/1990年代以降の新たな特徴/ダドリー地区の実験
3 収監者数の激増と産獄複合体の肥大化
黒人青年に残された道/「麻薬との戦争」政策/産獄複合体の形成/大量収監がもたらしている影響/放置され続ける大量収監問題
4 多様化する黒人社会
「アフリカ系」移民の文化活動/異なった歴史的経験/アイデンティティーの変容
補章 BLM運動とは何か
黒人女性の指導的役割/BLM運動成立を準備した諸条件/トレイヴォン・マーチン殺害事件/運動の全国化/史上最大の抗議行動/ゴーストタウン化と都市再開発/黒人公職者の急増と体制内化/運動の様々な日常活動/分散型指導体制と運動の統一/略奪・破壊行為をどう理解すべきか/運動に対する攻撃/その後のBLM運動
あとがき
参考文献
関係略年表
索引
増補にあたって
はしがき
プロローグ
「黒人」大統領誕生の熱狂/何が「圧勝」の原因だったか/人種の壁を越えて/オバマのアイデンティティー/奴隷制廃止から人種隔離撤廃への道/脱人種「白人保守革命」の時代/「分極化」と「多様化」の時代/2012年大統領選挙の結果/アメリカのカナリア
第一章 黒人奴隷制共和国アメリカ(1502―1860年)
1 大西洋奴隷貿易と北米植民地
オラウダ・エクィアーノの生涯/西アフリカの奴隷捕獲戦争/アメリカ大陸の奴隷需要/北米植民地の黒人奴隷制の始まり/植民地の主な担い手は「不自由人」
2 イギリス植民地からの独立
ボストン虐殺事件から武力衝突へ/「独立宣言」と黒人奴隷制/奴隷身分脱出の好機/合衆国憲法の奴隷制条項/独立戦争直後の奴隷解放
3 南部綿作プランテーションの新たな展開
家族を分断された奴隷の体験/「綿花革命」の推進力/暴力、レイプそして家族の分断
4 黒人たちの抵抗と奴隷制廃止運動
黒人コミュニティーの文化/奴隷の日常的抵抗と反乱/自由黒人共同体の確立と差別/奴隷制廃止運動の展開/「地下鉄道」運動の展開/「積極善」としての奴隷制擁護論
5 南部の合衆国離脱へ
南北対立の始まり/対メキシコ戦争と自由土地党の結成/自由州における奴隷狩りとの衝突/高まる南北間の緊張/南北戦争の勃発
第二章 南北戦争から「どん底」の時代へ(1861―1929年)
1 内戦と再建の時代
連邦統一のための戦争/奴隷解放の戦争とその終結/南部再建の「革命」/南部各州の共和党政権の崩壊
2 「どん底」の時代
経済成長下の労働者・農民/「不自由」な労働制度の定着/人種隔離と参政権の剥奪/白人支配の制度としてのリンチ/黒人中産階級と音楽・スポーツ/労働者・農民の抵抗と女性の台頭/二人の黒人運動指導者/全国黒人向上協会と全国都市同盟
3 都市時代の始まり
黒人を排除していた革新主義/第一次大戦が黒人にもたらしたもの/黒人大移住の始まり/戦後の人種暴動とリンチ/ガーヴェイ運動の突風/ハーレム・ルネッサンス/ジャズの時代
第三章 大恐慌・第二次大戦期の黒人(1930―1945年)
1 南部プランテーション制度の動揺
大恐慌期のプランテーション/第二次大戦期の南部農業
2 「薄暗い夜明けの時代」の始まり
人種差別と労働運動/スコッツボロ事件と共産党/ニューディールの黒人差別/黒人文化の発展/黒人有権者という票田の発見
3 反ファシズム戦争と黒人差別
ワシントン行進運動/大統領行政命令8802号/軍隊内の人種差別/黒人新聞の人種差別糾弾/ダブル・V運動への圧力
4 乗り出してきた白人リベラル派
戦時中の人種暴動/黒人の大きな前進/連邦政府の対応の変化
第四章 冷戦下の公民権運動(1946―1965年)
1 冷戦・赤狩りと人種差別
トルーマン辛勝の要因/1954年ブラウン判決
2 動き出した黒人と南部白人の総反抗
バスボイコット運動の始まり/マーチン・ルーサー・キングの登場/南部白人の総反抗
3 「黒人革命」と公民権法の成立
高度経済成長と南部農業の変貌/黒人学生たちの直接行動/「自由乗車」運動の圧力/バーミングハム闘争/動き出したケネディー/国民の祭典としてのワシントン行進/1964年公民権法の成立
4 投票権法の成立
ミシシッピ・サマープロジェクト/マルコム・Xの暗殺/セルマ行進をめぐる攻防/ウィー・シャル・オーバーカム
第五章 脱人種「白人保守革命」の時代(1966―1992年)
1 「黒人革命」の終わり
人種暴動の続発/「偉大な社会」計画/ベトナム戦争と黒人/キングの暗殺
2 黒人運動の模索と白人大衆の離反
「ブラック・パワー」の行く末/積極的差別是正策の開始/人種隔離教育撤廃の行方/白人の巻き返し
3 「レーガン保守革命」と黒人の反撃
保守革命の接着剤/公民権法骨抜きの試み/黒人共和党員の動員/移民の流入、多文化主義、虹の連合/ファラカン現象
4 新たな黒人文化の台頭
ヒップ・ホップ時代/黒人の映画界進出/黒人女性の活躍/性差別と人種差別の「対決」
第六章 「分極化」と「多様化」の時代(1993年以降)
1 黒人中産階級の台頭と政治進出
社会的上昇をとげた人々/選挙には勝ったものの/深まる都市行政の困難
2 インナーシティーの危機と麻薬との戦争
脱工業化の進行/失業、貧困、家庭崩壊、犯罪、疾病/黒人社会への麻薬の浸透/1990年代以降の新たな特徴/ダドリー地区の実験
3 収監者数の激増と産獄複合体の肥大化
黒人青年に残された道/「麻薬との戦争」政策/産獄複合体の形成/大量収監がもたらしている影響/放置され続ける大量収監問題
4 多様化する黒人社会
「アフリカ系」移民の文化活動/異なった歴史的経験/アイデンティティーの変容
補章 BLM運動とは何か
黒人女性の指導的役割/BLM運動成立を準備した諸条件/トレイヴォン・マーチン殺害事件/運動の全国化/史上最大の抗議行動/ゴーストタウン化と都市再開発/黒人公職者の急増と体制内化/運動の様々な日常活動/分散型指導体制と運動の統一/略奪・破壊行為をどう理解すべきか/運動に対する攻撃/その後のBLM運動
あとがき
参考文献
関係略年表
索引
- 発売日:2024/09/19
- 出版社:中央公論新社
- ISBN/JAN:9784121028242