上代から鎌倉時代の終わり(1333年頃)までの語に重点を置き、その期間に成立した文献に現れる語彙約4万語を収録。見出しを現代仮名遣いで示し、語釈、語源などを解説し、文献の用例(最古の用例)を探索している。万巻の書を開かなくても、この辞典だけで古い言葉の世界を見通すことができる。用例・語釈・語源などの点から、本辞典以後に編纂される辞典の「親辞典」的位置づけとなるものである。第3巻では「し」~「て」の約8300項目を収録。【全4巻/第3回配本】
【本巻の特徴】
①項目の厳選 語彙の使用頻度、重要度等を勘案し、基本古代語彙約39000を収録
②用例の重視 主要な古典、古代語文献の原文から直接に約8万のオリジナル用例を収集
③出典の重視 確認しうる最良の古写本を底本とし、原文の表記に忠実に引用し、さらに文典の名称、巻数、頁数、行数まで示す
④語義・語源の重視 適切な語義の解釈と語源の解説に新生面を拓く
⑤訓点資料の活用 どのように読まれ、残っていったか、日本語の多面性を知る
⑥漢語の重視
⑦日本史関係の項目も積極的に立項
⑧未紹介文献・未収録語彙の重視
⑨日本語音韻の最新の研究成果を反映する表記の採用
⑩附録の充実 時代別国語状況の解説や出典文献の詳細な説明など
⑪専門研究者向けの高度な古代語辞典だが、辞典の中の辞典という位置付けがされる