生きるためには走るしかなかった――
箱根駅伝「花の2区」を駆け抜けたケニア人留学生たちのドラマ。
箱根駅伝のエース区間「花の2区」を誰よりも速く駆け抜けたにもかかわらず、私たちは彼らの家族、兄弟、故郷、友人、そして来日の方法などについて何ひとつ知らない。正月のテレビ画面に「見えている」のに「視えない存在」――ケニア人留学生の謎を追ってアフリカの大地を訪ね歩いた。
●箱根2区の区間記録保持者、リチャード・エティーリの素顔
●マラソン五輪金メダリスト、元仙台育英のサムエル・ワンジルの死
●陸上ファンの間で疑問視されてきた謎の高校「ガル高校」の真相
現地取材で徹底レポート。
●目次
プロローグ
第一章 助っ人ランナーの素顔
第二章 「人買い」と呼ばれた男
第三章 幻の名門校「ガル高」を探して
第四章 日本人監督の葛藤──山梨学院、仙台育英、世羅
第五章 駅伝スター「その後」の明暗
第六章 商品化するランナーたち
第七章 走り屋たちの未来
あとがき
参考文献