不思議の国、アメリカ。
その知られざる実相に迫った現地ルポ。
差別とヒップホップ、マフィア没落のその後、Made in Chinaのトランプグッズ、700万円かかる虫歯治療、ニューヨークに「国家」を築く先住民、投資対象になったアメリカ4大スポーツ、テキサス州に集まるウォール街の大手金融、大企業病を患ったGoogle、Meta、Apple――。
日本経済新聞電子版の人気連載、待望の書籍化!
アメリカとはどんな国か。
日本でもアメリカに関する情報はあふれている。日々の新聞やテレビ、SNSでも、トランプ米大統領の奔放な発言やウォール街の投資情報、シリコンバレーの人工知能(AI)開発、メジャーリーグでの大谷翔平選手の活躍ぶりなどが伝えられない日はない。
それでも「どんな国か」という問いに答えるのは簡単ではない。
華やかなセレブとホームレスが、同じ街の数ブロック離れた場所で共存する国。
移民の頭脳が最先端のテクノロジーを生み出し、移民労働力に生活に必須な多くのサービスを頼りながら、政権が不法移民の締め出しに躍起になる国。
そして、保守とリベラルの分断が深まり、政権交代のたびに政策が大きく変わりながら、世界最強の経済と軍隊を維持している国――。
この国の実相に近づくためには、政治や経済、文化といった特定の断面から分析するだけでは十分ではないだろう。
本書に登場するのは、月30万円の保育料に悩む40歳の母親、歯科治療に700万円かかると言われてコスタリカでの治療を選択したコロラド州の男性、シリコンバレーの「ハッカーハウス」で腕を競う30歳のエンジニア、仲間に裏切られて足を洗ったマフィアの元大物といった人々。
アメリカ発の一般的なニュースにはあまり登場しない人々を日本経済新聞社米州総局の記者が追いかけ、不可解な事実を明らかにした現地ルポルタージュ。