闇夜に出逢った“追いはぎ”二人が、
華やかなる社交界で再会し……。
最愛の父がいかさま賭博の餌食にされ、家も財産も命も失った……。
ジョアンナはせめて母の形見を取り戻そうと男装して追いはぎに扮するが、
颯爽と現れた別のたくましい追いはぎに先を越されてしまった!
動揺して去ろうとする彼女を、男が呼び止めた。「そう急ぐな、ご同輩」
教養ある言葉遣いと洗練された話し方でザックと名乗った男は、
彼女のことを追いはぎ少年と思ったまま、女性と気づく様子はなかった。
なんとかザックから母の形見を返してもらって帰ろうとしたとき、
男装のせいで人違いされて何者かに撃たれ、彼女は肩を負傷した。
手当てをしてくれたザックに女性だと知られて逃げ出したジョアンナは、
後日、彼と思いがけない形で再会を果たす――追いはぎザックの正体は、
なんと華麗なる伯爵ウィリアム・ザカリア・ハミルトンだったのだ!
母が病床でも大事にしていた父から贈られたエメラルドの首飾りを、奪った人物の妹に夜会の席で見せびらかされたジョアンナは、我慢の限界を迎えて取り返す決意をしたのでした。伯爵ウィリアムと再会し、追いはぎ未遂の件は秘密にしてほしいと願い出ると……。