孤独で不器用なアンが祝福されてゆく物語『赤毛のアン』、森に生きるエルノラの日々や成長がゆたかに描かれる愛読書№1『リンバロストの乙女』、子どもたちの幸福な食事を共に楽しむ『秘密の花園』、そして時代の制約のなか、自分に忠実に執筆し続けた女性作家たち――。氷室冴子が〈腹心〉の友である少女小説への愛を綴った名エッセイ。
解説=斎藤美奈子
〈目次〉
まえがきにかえて
いとしのマシュウ
『赤毛のアン』
オルコットかモンゴメリか
『八人のいとこ』『花ざかりのローズ』
ハウス食品におねがい
『リンバロストの乙女』
ストーリーテリングということ
『若草の祈り』
軽やかなワルツみたいに
『少女パレアナ』
ミスターの魅力
『少女レベッカ』『レベッカの青春』
心ふるえて……
『十七歳の夏』
ひとやすみにお茶を……
『秘密の花園』『あしながおじさん』『丘の家のジェーン』『昔気質の一少女』
〈付録〉友人Aへの手紙
あとがき
解説 斎藤美奈子