第1章 申立ての準備にまつわる失敗
1 寄り添いながらもお尻を叩く<依頼者対応>
【失敗事例】「ボールは依頼者にある」と、漫然と過ごす
2 手続選択は一丁目一番地<倒産手続のメニューと選択>
【失敗事例】経営者保証ガイドラインを失念
3 急がば回れ<申立必要書類の収集>
【失敗事例】書類の不足・不備を指摘された
4 相続の有無を訊ねろ<財産調査>
【失敗事例】相続財産が債権者に分配される
5 公租公課は怖い<受任通知の送付先>
【失敗事例】地方公共団体に受任通知を送付し滞納処分
第2章 破産にまつわる失敗(手続面)
6 管轄を舐めない<管轄>
【失敗事例】埼玉か千葉か東京か
7 予納金を適切に見積もる<予納金>
【失敗事例】調整のために弁護士報酬を削ることに
8 振分基準は裁判所に要確認<同時廃止と管財事件の振分基準>
【失敗事例】同時廃止を想定していたら管財事件だった
9 管財人に具体的な説明を<自由財産の拡張>
【失敗事例】自動車を残せず依頼者が激怒
10 親心が裏目に<子ども名義の保険の解約返戻金の帰属>
【失敗事例】支払った人に帰属するんじゃないの?
11 「動的財産」を管理せよ<個人事業主の売掛金債権>
【失敗事例】あと1日、申立てを遅らせていれば……
12 申し立てたら終わり、じゃない<破産者・代理人の説明義務>
【失敗事例】申立後は管財人に全て任せ、説明義務違反
13 心を鬼にして支出を止める<申立代理人の責任>
【失敗事例】子どものための支出なのに損害賠償請求
14 破産者からしっかり聴き取れ<免責>
【失敗事例】借金の原因を聴き取っていない
15 無理しなくったって<免責調査・観察型管財事件>
【失敗事例】免責不許可事由があるのに同時廃止
第3章 破産にまつわる失敗(実体面)
16 申立前の換価は入念に<直前換金>
【失敗事例】破産費用捻出のための換金が否認される
17 口座凍結に気をつけろ<預金相殺>
【失敗事例】預金相殺されて申立費用が足りない!
18 受任通知はちょっと待った<倒産解除条項の有効性>
【失敗事例】リース物件が引き揚げられる
19 労働者性は実態を見よ<給与の支払いと否認権>
【失敗事例】「取締役」「下請」というだけで否認?
20 弁護士ならみんな悩む<弁護士報酬と否認権>
【失敗事例】報酬の金額を決められず……
21 申立前の事業譲渡は慎重に<破産手続と事業譲渡>
【失敗事例】手続開始前の事業譲渡が否認権の対象に
22 破産しても訴訟は終わらない<破産手続における訴訟の帰趨>
【失敗事例】終了すると思ったが管財人が引き継いだ
23 管財人の立場になって考える<双務契約>
【失敗事例】判断がすべて裏目に出る
24 管財人と協働で <リース契約>
【失敗事例】返還を求められたがまだ残務がある
第4章 個人再生にまつわる失敗
25 最低弁済額を比較する<給与所得者等再生手続>
【失敗事例】安易に手続選択し計画弁済総額が増加
26 清算価値って、いつの価値?<清算価値保障原則>
【失敗事例】基準時を誤解して再生手続廃止
27 否認権行使も計画案に盛り込め<清算価値保障原則と否認行為>
【失敗事例】個人再生から破産へ方向転換
28 許可さえ取っておけば……<住宅資金特別条項関連と一部弁済許可>
【失敗事例】申立てを忘れて最低弁済額が増加した
29 滞納していたら使えない<住宅資金特別条項とマンション管理費の滞納>
【失敗事例】「マイホームは保持できるって言いましたよね?」
30 期日厳守<再生計画>
【失敗事例】提出期限を徒過して再生廃止
余録1 不動産任意売却の実際
余録2 未払賃金のある労働者の救済
余録3 即日面接