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二人称的他者と両義性の倫理

二人称的他者と両義性の倫理

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商品説明
『共同人間の役割における個人』で展開されたレーヴィットの共同相互存在論を体系的に精緻に分析し、その現代的意義を明らかにする。

師であるハイデガーの現存在分析への批判に立脚し、他者との関係のうちに身を置いて役割を身に帯びることで個人としての自己を構築する「共同相互存在」としての人間のありかたに着目したレーヴィット。主体的かつ関係規定的であるという両義性において人間を捉えるその議論を再構成し、ケアの倫理など現代の議論との接続も試みる。
目次
はしがき

 第Ⅰ部 ペルソナ

第一章 両義性とあいまいさ――レーヴィットの共同相互存在論の主要な着想
 1 精神と自然――フォイエルバッハ哲学の受容と展開
 2 人間の「生動的なありかた」にもとづく共同相互存在の両義性

第二章 道具と他者――ハイデガーの存在論に対するレーヴィットの批判的応答
 1 ハイデガーの周囲世界分析
 2 レーヴィットの共同世界分析――周囲世界に対する共同世界の優位
 3 「ひと」としての現存在と「ペルソナ」としての共同相互存在
 4 本来的な関係は対話によって構築される――自己目的性から応答可能性へ

第三章 仮面と素顔――『(あなたがそう思うならば)そのとおり』解釈の再考
 1 仮面と素顔
 2 レーヴィットとピランデッロの哲学的主題の差異
 3 特権的な二者関係という焦点――「私」と「きみ」の自立的関係

 第Ⅱ部 対話

第四章 対話の構造と応答責任のありかた
 1 日常的な「語り」――「互いに共に語りあうこと」の根本構造とその頹落
 2 関係の本来的な意義としての「対応」と「出会い」
 3 本来的な「語り」――「互いに共に語りあうこと」の責任あるありかた
 4 責任の形式的意味から実質的意味へ

第五章 対話の根源的意味――語りえないものを伝達すること
 1 相互規定性と自己の問題――トイニッセンのレーヴィット批判
 2 対話に内在する目的としての対話の根源的意味
 3 対話の相互性と「きみ自身」の問題――トイニッセンの解釈再検討

第六章 人間の人格性と自然性――感性的コミュニケーションの意義
 1 人間の両義的な存在体制――「人格」と「自然」の二重の自立性
 2 カントの実践哲学の二人称的解釈
 3 人間の自然性の積極的意義――非随意的コミュニケーションの基盤
 4 人間を両義的に把捉することの妥当性――他者との関係の基盤にある自己への問い

 第Ⅲ部 相互承認と自立性

第七章 相互承認の構造――相互承認はいかにして可能なのか
 1 「私」の自由意志にもとづく他者の承認
 2 カントの友情論を援用した共同相互存在の自立性の解釈
 3 承認の相互性と動機をめぐる問題

第八章 語りえないものとしての唯一性
 1 相互に語りうるものとしての「私」と「きみ」の自立性
 2 語りえないものとしての「私」の唯一性
 3 「きみ」の唯一性と相互承認――「語りえないもの」に基礎づけられた対話的関係

終 章 共同相互存在論と現代――ケアの倫理、感情、傷つきやすさ
 1 両義的な生を生きる――感情と承認の問題
 2 「親密さ」と「傷つきやすさ」――バトラー「暴力、哀悼、政治」を手がかりに
 3 「傷つきやすさ」にもとづく相互承認
 4 「親密さ」と相互承認の拡張の可能性

あとがき
参考文献
事項索引
人名索引
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