はじめに
第I部 自己欺瞞
第一章 自己を欺くとはどのようなことを言うのか
1 自己欺瞞の構成要素
2 矛盾する信念は共存可能かという問題
3 自己を欺くことは行為であるかという問題
第二章 信念の論理と高階の自己欺瞞
1 信念の論理
2 モンテーニュ=ヒンティッカ型の自己欺瞞
3 フロイト=デイヴィドソン型の自己欺瞞
4 高階の自己欺瞞
第II部 自己犠牲
第三章 自己犠牲的行為ははたして可能か
1 マザー・テレサのパラドックス
2 人はかならず自分にとってよいと思うことをしようとする
3 利他的行為と利己的行為
4 真に自己犠牲的な行為はどうすれば可能なのか
第四章 決断の不可能性に関するいくぶん形式的なスケッチ
1 「よりよい」と「同じぐらいによい」
2 推移性と反射性
3 比較可能性と合理性の原理
4 弱順序と擬順序
5 作品を完成させられない芸術家の話――よりよい選択肢がいくらでもある場合
6 循環とジレンマ
7 ビュリダンのロバの話――同じぐらいによい選択肢が複数ある場合
第五章 価値の分裂と理由のない決断、そして自己犠牲
1 ジレンマと価値の分裂
2 単一の尺度における比較不可能性
3 別の機会における埋め合わせ可能性
4 理由のない「決断」
5 「私」的なものと「公」的なもの
6 「私」的なものと「われわれ」的なもの
第六章 共同行為という観点
1 二種類の一人称
2 メレオロジー
3 行為の部分と全体
4 行為者の部分と全体
5 いつ共同行為か――アンスコム規準の共同行為バージョン
6 「われわれ」の実践的推論
7 唯名論と説明的全体論
第七章 どうすれば合理的に自己を犠牲にできるのか
1 「われわれ」の合理性
2 自己犠牲の新たな定義
3 IカードとWカード
4 ジレンマ、遍在性、および相対性
第八章 自己犠牲に共同性はほんとうに必要か
1 自己犠牲は崇高か、癒すべき病いか
2 あらゆる自己犠牲が共同行為を前提とするのか
注
あとがき
文献
索引