はしがき
第1章 契約理論
20世紀末から21世紀にかけてのアメリカ契約法学の発展[ロバート・A・ヒルマン/笠井修(訳)]
アメリカ法思想史の中の契約法[椎名智彦]
アメリカ契約法学における多元主義理論の発展[笠井 修]
第2章 契約の成立と解釈
アメリカ法における契約解釈論の新しい潮流と将来の課題[根本鮎子]
第3章 契約の拘束力
契約と約束に関する現代アメリカ法の議論状況[古谷英恵]
約束的禁反言からみるアメリカ契約理論の動向[有賀恵美子]
第4章 契約違反と救済
ハドレー事件ルールの変容[難波譲治]
アメリカ契約法における免責理論の展開[木戸 茜]
第5章 契約法と隣接諸科学
フェミニズム理論によるアメリカ契約法の分析の議論状況[柳 景子]
アメリカ契約法における行動経済学の影響[柳 景子]
アメリカ契約法と心理学・行動意思決定論[笠井 修]
第6章 取引技術の進歩と契約法
ダークパターンとアメリカ契約法[谷本陽一]
生成AIと契約の解釈[古谷英恵]
生成AIを用いた契約の有効性[齋藤 航]
索 引
略 歴
ロバート・A・ヒルマン(Robert A. Hillman)
コーネル大学名誉教授。主な業績に、The Richness of Contract Law: An Analysis and Critique of Contemporary Theories of Contract Law(1997); Principles of Contract Law(5th ed. 2023); Contract and Related Obligation: Theory, Doctrine, and Practice(with R. Summers & D. Hoffman)(8th ed. 2020)など。
椎名智彦(しいなともひこ)
朝日大学法学部教授。主な業績に、「ホウムズとフラー:法実証主義との向き合い方」法の理論41号25─42頁(2023)など。
根本鮎子(ねもとあゆこ)
アクアシス法律事務所(弁護士)。主な業績に、「Q&Aでわかる業種別法務 医薬品」「Q&Aでわかる業種別法務 医療機器」(共著、中央経済社、2024年)、「ヒト生体試料・データ取扱い実践ハンドブック」(共著、羊土社、2023年)など。
古谷英恵(ふるやはなえ)
武蔵野大学法学部教授。主な業績に、『錯誤とリスク負担』(成文堂、2022年)、「紹介・『第三次不法行為法リステイトメント:経済的損害に対する責任』」アメリカ法2018─1号24─32頁(2018)など。
有賀恵美子(ありがえみこ)
明治大学法学部教授。主な業績に、「契約交渉破棄事例における約束的禁反言の適用:アメリカの判例分析を中心に(一~三・完)」法律論叢75巻2=3合併号117頁、同4号41頁、同5=6合併号83頁(2002─2003)、「イギリスにおける契約交渉破棄の責任根拠としての物権的禁反言」法律論叢94巻1号29頁(2022)など。
難波譲治(なんばじょうじ)
中央大学法学部教授。主な業績に、『債権法1契約・債権総論』(編著、北大路書房、2024年)、『新注釈民法(8)債権(1)』(共著、有斐閣、2022年)など。
木戸 茜(きどあかね)
京都府立大学公共政策学部准教授。主な業績に、「契約責任決定規範の多元性(1)~(4・完)」北大法学論集68巻6号~72巻3号(2018─2021)、「『ビジネスと人権』の視点がもたらす契約法学へのインパクト」ジュリスト1580号27─33頁(2023)など。
柳 景子(やなぎけいこ)
福岡大学法学部准教授。主な業績に、『契約における「交渉力」格差の意義:アメリカの非良心性法理からの示唆』(法律文化社、2023年)など。
谷本陽一(たにもとよういち)
北海学園大学法学部教授。「契約危殆責任の起点としての履行期前の履行拒絶(一)~(四・完)」早稲田大学大学院法研論集118号122頁、119号135頁、120号121頁(2006)、122号155頁(2007)、能見善久=加藤新太郎(編)『論点体系 判例民法〈第3版〉 7 契約II』(共著、第一法規、2019年)など。
齋藤 航(さいとうこう)
明治大学情報コミュニケーション学部専任講師。主な業績に、「契約違反における過失相殺の法的性質(1)~(5)」中央ロー・ジャーナル15巻3号85頁(2018)、4号43頁、16巻1号71頁、3号31頁(2019)、4号75頁(2020)など。