英語の文章の仕掛け間合い、呼吸、そして技を超えるものを、やさしくていねいに解き明かす。有名な小説などの一節を取り上げ、その英語の一語一句をいかに感じて味わうかをユニークな切り口で解説。どのような呼吸やリズムで接するべきか、何をイメージするか、緩急のつけ方、文法の崩し方、注目ポイントの操作など、著者の「読み」を読者に追体験してもらう。
〈目次〉
1 出だし(1)レイモンド・カーヴァー「大聖堂」
2 出だし(2)フランク・オコナー「ある独身男のお話」
3 小さくいうフィリップ・ラーキン『冬の少女』
4 強さジョージ・エリオット『ダニエル・デロンダ』
5 スピードドリス・レッシング『黄金のノート』
6 カッコエリザベス・ギャスケル『クランフォード』
7 イタリック体ヘンリー・ジェイムズ『黄金の杯』
8 箇条書きバーナード・マラマッド「魔法の樽」
9 眠さヴァージニア・ウルフ『灯台へ』
10 まじめさウィラ・キャザー『私のアントニア』
11 no sooner … than構文 ヘンリー・フィールディング『トム・ジョーンズ』
12 美しさメアリー・シェリー『フランケンシュタイン』