20代半ばにしてデビューをした作家・矢﨑健介、70歳になった。
「世界一もてない男」を自称するユーチューバーが、矢﨑をユーチューブに誘う。
承諾した矢﨑が語り出したのは、自由である人間について。自由な人間は滅多にいないのだと言った。
自由であるということは、唯一の希望を生む。
矢﨑は、これまで付き合った女性について話したいと言う。約半世紀の間に、登場しては、消えていった女性たち。思い出して、涙を見せながら、語られる女性たちとの思い出。
それは、今考えると、生命の源泉だった。
亡くなった女性も、行方不明の女性もいた。彼女たちとの付き合いが、作品を生みだし、矢﨑健介という男を作っていたのだ。
待望の傑作連作小説